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【株戦記】 熱すぎる中国市場に警戒を! [株]

今週の市場
 株価指標は週間でこそ上昇したが、感覚的には上がったとは思えない週であった。
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                週末値      前週比
日経225    17,553        159
日経JQ      2,057            3

NYDOW     13,326         62
NASDAQ      2,562       - 10
CMEN225  17,725        110
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 日経平均は週初こそ連休中の海外株高を受けて好調だったが、木曜日の米国市場の急落の影響で週末には一時300円安と値を崩した。世界同時株高に1人取り残されている惨めな状態は今週も変わらなかった。金曜日のオプションSQは5月限17611円であった。
新興市場はマザーズ市場が4日続落し終値で算出来最安値を更新したほか、ジャスダック市場も水曜日まで7連騰したがその後続落で軟調であった。商いも細り両市場ともほとんど死んだような状況である。

業種別では鉄鋼、海運、非鉄などの上昇が目立ち、電力・ガスは下落した。個別にはBRICS経済の好調さで恩恵を受けている住友金属鉱山、伊藤忠、日本製鋼所などが上場来高値を更新したのが特に目立った。一方で決算が事前予想を下回った横河電機、カシオ、船井電機などは容赦なく売り込まれストップ安となるなど、明暗がはっきりした週でもあった。

週間上昇率では好決算の乾汽船が約35%上昇したのをはじめ、アイロムホールディングスが約34%、東洋建設が約23%、コロワイドが約20%上昇した。
週間下落率では今期業績見通しに失望した銘柄が多く、ベネッセが約21%、ユナイテッドアローズが約16%、カシオが約15%週間で下落した。

米国市場ではDOWが木曜日小売売上げが事前予想を下回ったため急落したが、金曜日には卸売物価指数が好感され反発し値を戻した。アルコア、ヒューレットパッカードなどが買われ、GM、J&J、アルトリアなどが売られた。

来週の主なスケジュール
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国内
  15日  3月機械受注
  16日  日銀政策決定会合(~17日)
        1-3月期GDP速報

海外
  15日  米4月消費者物価
  16日  米4月住宅着工件数
            米4月鉱工業生産・設備稼働率
  17日  4月北米半導体製造装置BBレシオ
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来週の展望と投資スタンス
 米国、欧州、中国などほとんどの市場が2月末の上海ショック前の高値を更新し世界同時株高の様相を呈しているが、日本とインドだけが取り残されている。
過熱感を警戒する時期に来ているのではないかと見ている。特に、上海市場は1年半で株価が約3.5倍になり、直近でも2ヶ月ちょっとで1500ポイントも上昇するのは、明らかにオーバーシュートしていると見るのが妥当であろう。このまま、北京オリンピックまで上昇が続くと考えている人は誰もいないだろう。問題は何時、何をきっかけに崩れるかだが、恐らく自然災害、台風や猛暑などによる電力不足での生産停滞などが引き金になるのではないかと見ている。

米国市場はサブプライムローンによる金融不安、景気失速リスク、減益リスクなどが後退した為、景気のソフトランディングが現実のものとなってきた。気になるのはガソリン価格の上昇と設備投資の一服感くらいである。米国も日本と同じように国内消費が停滞するようだと、新興国の外需依存になるので、益々中国やインド市場の動向に着目せざるを得ない。

日本市場は石橋を叩いても渡らないような業績見通しを発表する自己保身型の経営者とその日本株を信用せず売り捲っている機関投資家たちの組み合わせでは、株価は上昇するはずがない。本日12日の日経新聞によれば、1-3月の外国人売買シェアは平均58.4%で買い越し基調が続いているようだが、彼らは株価の戻り局面では売りも膨らむ傾向があるので、相場の一段高に結びつくかは不透明なようだ。

来週は15日に決算発表のピークを迎える。重要な経済指標の発表も控えている。金曜日の米国市場が回復したことで、週初は上昇基調でスタートするだろうが、GDPの事前予想+2.6%(年率換算)が下振れするようなら、週末は軟調な展開になることも考えられる。

注目しているのは米国でアプライドマテリアルズの決算発表と北米半導体装置BBレシオが発表される半導体関連銘柄である。週末に発表した東京エレクトロンは予想通りの好決算だったが、市場は材料出尽くしと捉えるか、まだ期待できると捉えるかは米国の二つの発表が判断材料になるだろう。14日には大日本スクリーンの決算も発表されるので併せて注目している。

底を打ったとはいえない新興市場であるが、決算はこれから本格化する。決算を見るまでは手が出せないところであるが、売られすぎの銘柄が多くなっているのも事実である。先回りして買っておきたい銘柄もいくつかあるのでターゲット価格になったら買いを入れるつもりだ。

 


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