【株戦記】 新興市場の潮目が変わった？

今週の市場
　日経平均は水曜日まで上値の重い展開であったが、水曜日の米国市場でDOWが今年最大の上げ幅での上昇を受けて、週末にはザラ場で１８０００円回復するなど堅調に続伸した。
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            　　　　  週末値　　      前週比
日経225　         17,971          192
日経JQ　　          2,075            22

NYDOW       　 13,639           215
NASDAQ           2,626            53
CMEN225　　    18,180           230
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　水曜日にベージュブックが発表され、米国景気判断が上方修正されたことで、金利上昇を嫌気していた市場の雰囲気がガラッと変化した。国内市場も円安の追風も受け、輸出関連業種を中心に上昇した。新興市場は水曜日に今年最低の売買額を記録したが、翌木曜日には日経ジャスダック平均が今年最大の上げ幅を記録した。
業種別では精密機械、機械、輸送用機器などが上昇し、海運、保険、不動産などが下落した。個別には味の素によるTOBのカルピスが週間で２１％、好業績発表のサイボウズが１９％上昇したのが目立った。一方で、太平洋海運が週間で２４％、売却交渉が迷走している日本ビクターが１４％下落した。
上場来高値を更新したのは新日鉱ＨＤ、日本碍子、イビデン、オルガノ、伊藤忠などで。リーマンブラザーズへの第三者割当増資を発表したGMOインターネットが希薄化懸念から売られ上場来安値を更新した。

米国市場ではDOWは水曜日から続伸し週末には年初来高値にあと一歩のところまで迫った。NASDAQも水曜日から同様に続伸し、週末には６年ぶりの高値水準まで上昇した。
ＧＭ、インテル、アルコアなどの上昇が目立った。

来週の主なスケジュール
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国内
　19日　５月日本製半導体製造装置ＢＢレシオ
　20日　４－６月期法人企業景気予測調査
　21日　５月貿易収支

海外
　18日　６月住宅市場指数（米）
　19日　５月住宅着工件数（米）
　　　　　 ５月北米半導体製造装置ＢＢレシオ
　　　　　 香港市場休場
　21日　５月景気先行指数（米）
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来週の展望と投資スタンス
　来週は目立った指標の発表は少ないが、注目は１９日に発表される日米の半導体製造装置ＢＢレシオだろう。１３日に米半導体工業会（SIA）が今年の半導体の需要見通しを当初の１０％成長から1.8％成長に大幅下方修正したこともあるので注目している。

金曜日に日銀が政策金利を据置いたが、１０年債国際利回りは２％近くまで上昇したことにより、市場は参議院選挙以降の利上げを織込んでいるように思われる。
一方金曜日の米国ではコアCPIが市場予想を下回ったことから金利引上げ懸念が後退した。ただ金利上昇は住宅市場の底割れも懸念されるので、手放しで歓迎できる状況にはなく、景気のソフトランディングから再離陸には時間が掛かるとみていいだろう。ガソリン価格の上昇も気になるところだ。

来週も米国市場の動向に一喜一憂する展開になるだろうが、新興市場は底流で潮目が変化しているように思われる。日経新聞が金曜日から「ネット株は死んだか」で新興市場の株価低迷を検証しているが、こういう記事が出るときが底であることがままある。出来高が増えないと回復は本物でないとする見方もあるが、その時は誰もが回復を認識するときである。個人的見方であるが、インターネット市場はまだまだ成長するし、現在は次の成長のための踊り場に過ぎないと考えている。ネット広告はやっとラジオを抜いた程度で、新聞、雑誌より少ない。テレビに迫るくらいまで成長すると見ているので、まだまだネット企業の成長を期待していいと思う。
ヤフーがテレウェイヴに資本参加するような合従連衡が繰返されれば、インターネット市場は再び活性化されるだろうと思う。成長率の減速、決算の不透明さなどマイナス面ばかり指摘されている昨今であるが、野心的で優秀な若い人材が次々と参加してきている市場なので、彼らによって試行錯誤されながら改善されていくと見ている。
ネット企業が元気になれば新興市場は復活する。今は亀の歩みくらいのスピードで変化が起きているような直感がする。

と言う事で、来週は新興市場銘柄と半導体関連銘柄に注目したい。会社四季報夏号をじっくり見て銘柄を絞りたい。
日経平均は年初来高値の１８３００円を更新する展開になると見ている。早くもサマーラリーに入ったと見ていいのでは…。

 

コメント 1

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by emu5678 (2007-06-16 10:04)