【株戦記】 売りは早かれ、買いは遅かれ 決算待ち [株]
今週の市場
日経平均は11日木曜日の後場に原因不明ながらも先物主導で急騰した。
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週末値 前週比
日経225 17,331 266
日経JQ 1,903 19
NYDOW 14,093 27
NASDAQ 2,805 25
CMEN225 17,510 195
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円安、米国株高の良好な外部環境で、週初から日経平均は堅調に推移したが、オプションSQを翌日に控えた木曜日の後場に先物主導で急伸した。週末は米国株安で反落して終えた。オプションSQ値は17450円。
業種別では鉱業、海運、小売などの上昇が目立ち、ゴム製品、銀行は下落した。
新興市場は日経ジャスダック平均、マザーズ指数とも急騰後の一服か、さすがに上値の重い展開であった。
米国市場はDOWが9日火曜日に史上最高値を更新し、11日木曜日にはザラ場で更に高値を更新で上ヒゲをつける形になった。NASDAQは10日水曜日まで連日年初来高値を更新したが、11日木曜日に急落した。
ゴールドマン・サックスが半導体製造装置の東京エレクトロン、ニコン、大日本スクリーンなどの投資判断を引き下げたため、市場の地合が良好にもかかわらず、大きく値を崩した。ディスコ、アドバンテストは投資判断継続だったが、目標株価を下げた。
投資判断 目標株価
東京エレクトロン 買い→中立 11800円→7300円
ニコン 中立→売り 3800円→3300円
大日本スクリーン 買い→売り 940円→ 610円
ディスコ 中立 継続 8200円→6800円
アドバンテスト 中立 継続 4700円→3000円
土曜日の日経には東京エレクトロンの7-9月期の受注高が4-6月期比13%減少の記事が出ていた。会社側は「7-9月期で底入れした」と発表しているが…。
同紙の別面では「半導体投資競争 再び激化」とし、サムソン電子が投資上積み、エルピーダメモリー、東芝も大型投資継続との記事が出ている。
何とも投資判断に迷うところだが、ナスダックが上昇しているにもかかわらず、フィラデルフィア半導体指数はほとんど変化がない状況は、ハイテク市場の中で半導体関連業種の1人負けを示している。
来週の主なスケジュール
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国内
18日 9月日本製半導体製造装置BBレシオ
海外
15日 シティG3Q決算発表
16日 インテル、ヤフー、IBM3Q決算発表
9月鉱工業生産・設備稼働率
17日 9月消費者物価(米)
9月住宅着工件数(米)
JPモルガン・チェース3Q決算発表
18日 バンク・オブ・アメリカ、グーグル、AMD、ノキア3Q決算発表
9月北米半導体製造装置BBレシオ
19日 香港市場休場
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来週の展望と投資スタンス
国内に目立った動きはなく、米国では3Q決算発表が本格化し、住宅や消費に関する指標が発表されるので、来週も米国市場次第だろう。
米国企業の3Q決算は下方修正企業が多いと見ているが、市場はこれを既に織込んでいるようだ。むしろ、4Qの見通しに注目しているようだ。
サブプライムローン絡みで、銀行の決算に注目が集まるが、既に損失見通しを開示しているので大した波乱にはならないだろう。
ハイテク企業の決算は要注意だ。勝組と負組みがはっきりと明暗を分ける決算になりそうなので、国内市場にも影響があると思われる。
中でも、半導体関連のインテル、ノキア、AMDの決算には特に注目したい。日本・北米共BBレシオが発表されるので併せて注目している。
決算を見てから投資のスタンスに基本的に変更はない。売られ過ぎと見ている半導体関連銘柄が更に売られるようであれば、少し拾っておきたいと思っている。
米国系ファンドの決算時期のため、例年なら売り圧力がかかってくる頃なので、高値追いは避けるようにしたい。
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