【株戦記】 長月相場はよく寝た株を狙いたい! [株]
今週の市場
月末急騰し日経平均は13000円台を回復したが、月足は陰線で3ヶ月連続の陰線となった。
--------------------------------------
週末値 前週比
Nikkei225 13,072 406
NikkeiJQ 1,371 2
Mothers 464 23
Dow30 11,543 - 85
Nasdaq 2,367 - 47
CMEN225 12,910 - 10
--------------------------------------
日経平均は週初こそ前週末DOWが大幅に上昇したことから200円以上上昇したが、その後は売買代金が27日まで4日連続今年最低記録を更新する薄商いで冴えない展開となった。28日米国で予想を大きく上回るGDP改定値が発表されDOWが急騰したことから、翌29日の東京市場は全面高となり、月末で機関投資家の化粧買いとの観測もあったが売買代金は2兆円を超えた。業種別でも全業種が週間で値上りし、紙・パルプ、保険、ゴム製品などが値上り率上位となった。
新興市場では日経JQ平均が28日に年初来安値を更新し週を通して軟調であった。週足は5週連続の陰線、月足は3ヶ月連続の陰線となった。マザーズ市場はお盆休み明け以降堅調で続伸した。週足は2週連続陽線となったが、8月の月足は陰線で3ヶ月連続の陰線となった。
本日30日の日経新聞によると東証1部の月間売買代金が約39兆円で、小泉政権下での郵政解散選挙直前の2005年の8月以来3年ぶりの低水準となったようだ。投資家の売買手控え姿勢が鮮明になったのは、世界経済の先行き不透明感と金融不安、それにグルジアの地政学的リスクの3つがあるようだ。売買代金が低水準なの東京市場だけでなくニューヨークも香港もロンドンも同様である。世界中の投資家が株式への投資を見合わせ、かといって商品や為替への投資を増やしている兆候もないようなので、現金ポジションを高めているような気がする。現金のままで持ち続けることは世界的なインフレの中では目減りを意味するので、近々動いてくるような気がする。株式に向うのか商品に向うのかはわからないが…。
米国で注目していた6月のケース・シラー住宅価格指数が発表された。前年同月比の下落率が予想通り過去最大となったが、前月比では-0.5%と下落幅は5ヶ月連続で縮小している。調査対象20都市のうち9都市で前月比上昇していることや、Boston、Dallas、 Atlanta 、Denverなどでは3ヶ月連続で上昇している。New York 、Chicago、 Miami 、Los Angelsなどの大都市では依然として下落が続いているので、米国全体として下げ止まるにはもう少し時間がかかりそうだ。ただ、6月の調査から調整は急ピッチで進んでいることが読み取れた。
今週は東京エレクトロンなど半導体関連銘柄の下押しを狙っていたが、ターゲットゾーンに入ってこなかったので手を出さなかった。中間期無配を発表したSBIホールディングスが急落し2万円を切ったので少しばかり買ってみたが、戻りが鈍いので買値より5%程度下落したら損切りをするつもりだ。
来週の主なスケジュール
------------------------------------------------
国内
05日 8月携帯電話契約件数純増数
海外
01日 米国市場休場(Labor Day)
ラマダン(~10月1日)
02日 8月ISM製造業景気指数(米)
03日 4-6月期ユーロ圏GDP確報
04日 8月ISM非製造業景気指数(米)
05日 8月雇用統計(米)
------------------------------------------------
来週の展望と投資スタンス
来週から月が替わり9月相場となるが、過去15年間の陽線確率は12ヶ月の中で最も低い月でもある。米国では新学期が始まり、11月4日の大統領選に向けて政治の季節となる。
国内では政府が発表した総合経済対策を手懸りに省エネルギー、太陽光発電銘柄などに買いが入りそうだが、他に相場を左右するようなイベントはない。個人的には8月の携帯電話契約純増数に注目している。ソフトバンクのiPhone販売が勢いを持続しているか、auがMNPで巻き返しているかなど見所はタップリある。
一方、米国では景気と雇用に関する統計が発表される。景気に関するISM指数は製造業、非製造業とも、前月比横バイが予想されている。雇用統計は前月より悪化しているとの予想が多いが、米国時間5日発表なので東京市場への影響は翌週となる。米国ではハリケーン(まだ熱帯性低気圧のようだが)の進路も気になる。ルイジアナ州の石油精製施設地帯を直撃する進路をたどっているようなので、被害次第では原油・ガソリン価格への影響も気になるところだ。
来週の東京市場は米国市場のミラー相場になると見ている。週初はCMEが大証終値比150円安の12910円で戻ってきているので、安く始まるものと見られる。その後は米国市場休場もあるので様子眺めの弱含み展開になると見ている。週の後半は米国での経済指標発表に一喜一憂する展開か?
投資スタンスはまたまた様子見の中立である。値頃感のある銘柄が多く買い出動したいところだが、ここは辛抱したい。ターゲットゾーンに入るまではジッと息を潜めて待つことにする。特に今まで寝ていた株は狙い目だと見ている。格言「よく寝た株は上がる」
コメント 0