【株戦記】 正念場を迎える米国と国際協調… [株]
今週の市場
歴史に残る大暴落の週であった。ブッシュとポールソンの攻撃は市場から強烈なタックルを受けた。
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週末値 前週比
Nikkei225 8,276 -2,662
NikkeiJQ 1,031 - 205
Mothers 269 - 86
Dow30 8,451 -1,874
Nasdaq 1,649 - 298
CMEN225 8,000 -2,920
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日経平均は8日に952円安、10日に881円安と史上3、4番目の下げ率となった。これで7日続落でその間の下げは3092円(-27%)で2003年4月の安値に接近してきた。流石に10日には後場になって切り返す銘柄も出始め、商社などはプラスになり、マイナス銘柄でも日足陽線になる銘柄も結構あった。10日の前場は前日のニューヨーク安値引けの大きな下げ、REITや大和生命の破綻などもあり市場はパニック状態だったということだろう。
業種別では全業種が下落したが、海運を筆頭に医薬品、水産・農林、小売、非鉄金属が週間で20%以上下落した。オプションSQ値は7992円であった。
新興市場ではマザーズ指数が8日まで12日続落したが、その後は一進一退であった。
下記に東京、ニューヨーク、香港市場の代表指数の下落率を示すが、東京市場は金融不安の震源地米国より下落幅が大きい。東京市場は外国人の売買比率が6割を占めることから、ヘッジファンドなど外国人投資家の換金売りが集中した結果と思われる。
昨年末終値に対する下落率(10月10日終値)
Nikkei225 ‐45.9%
Dow - 36.3%
Nasdaq - 37.8%
Hansen - 46.8%
今週は週初に2銘柄ほど売りをかけて8日に買い戻してちょっとした利益を得たが、その後は呆然と見ているだけであった。気を取り直して10日の後場に東京エレクトロンを打診買いした。他にも買いたいものがあったが迷っているうちに場が終ってしまった。勇気を振り絞って強気に売りで攻めていれば一財産稼げたのに…。
来週の主なスケジュール
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国内
14日 9月国内企業物価指数
海外
15日 9月小売売上(米)
9月生産者物価指数(米)
16日 9月消費者物価指数(米)
9月北米製半導体製造装置BBレシオ
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来週の展望と投資スタンス
G7は5項目の「行動計画」なるものを出したが、市場は具体性に乏しいとの見方が優勢だ。ポールソン長官が金融機関への公的資金注入計画を策定中と発表したが、これまた期日などの具体性に欠ける内容だ。市場は今週のような暴力的な動きにはならないだろうが、基調は弱含みだろう。2003年4月の安値7600円が意識されるかも。ただ、かなり下げてきているので、何かのきっかけで自律反騰する可能性もあると見ている。
一方で、市場から狙い撃ちされるのは金融機関ばかりでなくなってきているようだ。GM、フォード、GE、モトローラ、AMDなども低株価による資金調達難に苦しんでいる。再編の動きが活発になるだろうが、中にはチャプター11の申請に至る企業が出てくるかも知れない。その場合、市場は更なる波乱があると思われる。
金融危機の影に隠れているが米国では7-9月期の決算発表も相次ぐ。インテル(14日)、JPモルガン・チェース(15日)、シティグループ、AMD(16日)などである。銀行の決算には要注意だろう。
東証一部の騰落レシオは54%、他のテクニカル指標も軒並み売られ過ぎを示している。ここから下押しするようであればリスクを取って買いに出たいと考えている。流動性の高い「コア30」銘柄が反騰のリード役になると思うので、狙いはこの中から選びたい。
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