【株戦記】 負の連鎖を断ち切れる指導者は… [株]
今週の市場
中国政府の景気刺激策で日経平均は9000円台を回復したが、その後は何とも訳の解らない展開であった。
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週末値 前週比
Nikkei225 8,462 -121
NikkeiJQ 1,083 - 5
Mothers 323 - 3
Dow30 8,497 -446
Nasdaq 1,516 -131
CMEN225 8,450 -395
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中国政府の景気対策は約57兆円でGDPのほぼ16%に相当する大規模なものである。2010年末までの2年間で投資をするというのだから、指導層がどこぞの資本主義国のトップより経済対策について熟知していると言っていいだろう。“戦力の逐次投入”で失敗したある国(もちろん日本だが…)を十分研究した結果のようにも見える。一方、アングロサクソンは傷にバンソウコウを貼るだけで、主治医交替(ブッシュ→オバマ)を待っているだけである。産業革命以来続いた欧米中心の経済が、重心を徐々にアジアに移している歴史の転換期にあるようだ。
ニューヨークが10日から3日続落することに歩調を合わせ、日経平均は11日から3日続落となった。さすがに、週末は反発したが勢いはなく後場に値を崩すの展開であった。終ってみれば今週も週足は陰線で2週連続となった。業種別では紙・パルプ、サービス、ゴム製品などが上昇し、不動産、銀行、卸売、輸送用機器などは下落した。なお、オプションSQ値は8628円であった。
来週の主なスケジュール
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国内
18日 7-9月期GDP一次速報
19日 10月日本製半導体製造装置BBレシオ
20日 日銀政策決定会合(~21日)
海外
18日 10月生産者物価(米)
10月北米製半導体製造装置BBレシオ
19日 10月消費者物価(米)
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来週の展望と投資スタンス
G20金融サミットで金融危機回避に向けた各国の協調体制は確認されたが、肝心な具体策は先送りされた。危機震源の米国の腰が定まらない中では当然とも言える結末だと思う。週明け最初に開く東京市場に注目が集まっていると思うが、恐らく失望による売りの洗礼を浴びせられると思う。今となってはブッシュ-ポールソンコンビを信用している市場関係者はほとんどいないと思う。ブッシュは後々21世紀のフーバーと言われる可能性が高いと思う。オバマの経済チームが策定している景気対策の発表を市場は催促している。
17日取引開始前に発表される7-9月期GDPは-0.1%と思われるが、下振れするようだと売りを加速させそうだ。いずれにしろ日経平均が8000円の大台を割ることも想定している。一方で、ファンドの解約売りのピークは過ぎたこともあるので、需給改善も見込めそうな面もある。
投資スタンスは日経平均が8000円を割るなら買い、それ以外は中立で様子を見ようと思っている。銘柄は内需関連中心になるのは当然だが、今が仕込み時期かとも思える半導体関連銘柄も中期スタンスでのバイも検討している。
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