ＮＨＫマイルＣ 回顧

種牡馬マンハッタンカフェが初のＧⅠ馬を輩出した。リーディングサイアーの勢いはクラシックシーズンになって加速したような産駒の活躍ぶりである。マンハッタンカフェ世代はクロフネ、アグネスタキオン、ジャングルポケットなどレベルの高いメンバーだったが、種牡馬になってもこれら４頭は全てＧⅠ馬を輩出したことになるので、サイアーとしてもレベルが高い世代と言えるだろう。

           　　天候；　　 馬場；良
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　　▲　ジョーカプチーノ　　　1:32.4R　 前半3F 34.3 - 4F 45.5
　　　　 レッドスパーダ　　　　  ２　　　　  上り4F 46.9 - 3F 35.2
　　　　 グランプリエンゼル　　２
　　　　 マイネルエルフ　　　　クビ
　　◎　フィフスペトル　　　　１ 1/4
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馬券　　狙いは良かったのだが…

逃げ宣言していたゲットフルマークスのラップは半マイルが45.5、１０００ｍが57.2と玉砕的。が、２番手のジョーカプチーノは４馬身程、３番手集団先頭で更に８馬身以上離れていたので、１０００ｍの推定タイムは各々58.0、59.0前後となり、２番手のジョーカプチーノで平均より少し速い程度で、３番手グループ以下はＧⅠとしてはスローな流れだった。３番手集団の前に位置したフィフスペトルのアンカツが「そんなに速い感じはしなかった」と言っていることからも裏付けれる。

平均ペースに近い走りをしたジョーカプチーノが逃げたゲットフルマークスを坂を上がってから交わし、３番手集団の前に位置していたレッドスパーダやグランプリエンゼルなどが流れこんだレースと言うことだ。勝ちタイムはレコードだがレース内容はスローの前残りだった。

予想で着順以上の強さを感じると指摘したジョーカプチーノだが、今日は離れた２番手で上手く折り合って、単騎逃げのような形になった。余程余裕があったのか坂を持ったままで上がってきて、残り３００あたりから騎手の手が動いて追出されると、後続に影も踏ませずゴールした。前後半の半マイルの推定タイムは46.2＝46.2で理想的なペース配分と言っていいだろう。この馬の母系はフサイチコンコルド－トウショウボーイ－フォルティノと遡れるが、芦毛の馬体を見るとフォルティノの血が強く遺伝しているのではと思う。血統からは距離延長が何ら問題ないことを示しているが、安田記念を勝った時のオグリキャップと同タイムで同ペース配分で勝てる能力を持っているなら、ダービーでも期待できると思うのだが…。千二→マイル→マイル半と３連勝するようなら、とてつもない馬が誕生することになるのだが…。

２着のレッドスパーダはメイショウボーラーと同じような血統構成なので芝での成長力を疑い、臨戦過程（熱発？）にも疑問があったので軽視したが、さすがにマイラーを育てるのが上手い藤沢厩舎だ。距離延びるダービーへの参戦は未定のようだが、マイラーで早熟血統と思われるので賞金が足りるか判らないが安田記念への挑戦も視野に入れていいのではとも思う。それにしてもノリのＧⅠ２着病は不治の病なのかとも思わされる。

自分のペースで走っていたら一杯一杯に３着に粘ったグランプリエンゼルには嵌ったレースだった。血統的にもマイルは上限の距離のような気がするので、今後は短距離路線に向った方がいいように思う。このレースで掲示板に載った馬がＧⅠ馬になっている高松宮記念を目標にするのが妥当かとも思う。

本命に推したフィフスペトルは大外から５番手につける積極的な競馬。折り合いは付いていたようなので直線で伸びるかと見ていたが、ジリジリとしか伸びず0.9差の５着は期待ハズレだった。スプリングＳ、皐月賞と長めの距離を使われてきたので、目に見えない疲労が蓄積し出来が落ちていたのでは…。ダービーに向うようだが、出来さえ戻れば母系のRobertoの血が不気味になってくるような気がしているのだが…。

最終的に１番人気になったブレイクランアウトは全くの見せ場がなく1.0差の９着と惨敗した。前半スローに流れると脚を溜めることができ、直線の末脚の切れに結びつくタイプなので、全体的に速くなるマイルはこの馬に向かないのかも…？距離伸びても何ら問題のない血統なのでダービーに向うのは当然と思うが、馬体が寂しく見えたので成長が止まった恐れもありそうだ。

４コーナーから直線にかけて致命的な不利を受けたアイアンルックは1.0差の８着。今日のところは経験の差と直線の不利が全てで参考外としていいと思うが、アドマイヤボス産駒は府中コースで意外と苦戦しているのことやアドマイヤボス自身府中では人気になり凡走している経歴から、コース適性も疑問なのかもしれない。

４コーナーで外に膨れ直線でヨレて降着となったサンカルロは速い時計になる府中のマイルはRoberto系らしく向いていないような気がする。

 

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