ヴィクトリアマイル 回顧 [競馬]
牝馬限定レースでは格の違いを見せ付けたウオッカの独壇場であった。しかもレースレコードのオマケ付きで、5つ目のGⅠタイトルを獲得し、タイトル数ではダイワスカーレットを上回り牝馬で最多GⅠタイトルを持つメジロドーベルと並んだ。
天候; 馬場;良
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◎ ウオッカ 1:32.4 前半3F 34.7 - 4F 46.7
ブラボーデイジー 7 上り4F 45.7 - 3F 33.8
ショウナンラノビア 1
ザレマ ハナ
ジョリーダンス アタマ
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馬券 見ての通り…無様ですナ~
ブーケフレグランスが一旦ハナに立ったが、すぐにショウナンラノビアが交わして先頭に出てペースを握った。ヤマニンメルベイユ、ブラボーデイジーと続き、ウオッカは5番手と絶好のポジション。ウオッカの直後にリトルアマポーラ、続いてザレマ、カワカミプリンセスでレジネッタは最後方から2番手の並びとなった。
ショウナンラノビアのラップは1000m通過が58.6と古馬のGⅠにしてはスローで、ヨシトミが上手くペースをコントロールしていた。前後半の半マイルは46.7=45.7で、前半楽をした先行馬が粘り流れこんだ中で、勝馬だけがエンジンの違いを見せ上り33.4の瞬発力で後続を置き去りにしたレースであった。先週のNHKマイルと勝ちタイムは同じだが、馬場差を考慮しても古馬GⅠとしてはレース自体のレベルは低かったようにも思う。
直線残り400標識あたりで持ったまま先頭に立ったウオッカは坂を上がってから追出されると、1頭だけ別次元の脚色で2着を7馬身引離す圧勝であったが、ゴール手前残り50あたりからは流して走っているように見えた。ドバイでの成績が悪かったので、戦前調子落ちだとか衰えたとか色々言われていた。確かに完調ではなかったと思うが、相手がこの程度のメンバーなら楽勝するのは当然と言えば当然だろう。次は昨年勝った安田記念になるが、ディープスカイなど牡馬の一線級に香港からSight Winner 、Egyptian Raなどが参戦してくるみたいなので昨年のようなわけには行かないのではないだろうか?
2着のブラボーデイジーは福島牝馬Sは道悪に恵まれて勝てたと見ていたが、ウオッカの後を追うような形で抜出したのが嵌ったような感じだ。4歳馬で成長しているのは確かだろうが、走破タイムも1分33秒6と平凡なので他の馬が予想以上に走らなかったと見たい。
逃げて粘り3着に入ったショウナンラノビアはヨシトミの好騎乗によるものだと思う。6歳にして芝に路線変更し2連勝した勢いは本物であることを証明したが、重賞を勝てるほどの器かとなると疑問のような気がする。いずれにしろ次のレースが試金石になるだろう。
2着、3着の馬は父がフレンチデピュティ系産駒であったのも府中マイルらしい結果であったようにも思う。NHKマイルのクロフネ、グラスエイコウオー、ピンクカメオ、ブラックシェル、富士Sのサイレントプライドなどが府中のマイルで活躍しているが、何故か同じマイルの安田記念ではこの系統産駒が父、母の父として3着以内に入っている実績は無いのだ。
それにしてもウオッカ以外のGⅠ馬3頭はだらしなかった。リトルアマポーラは1.5差の6着で、ウオッカの直後につける積極的な競馬だったが、瞬発力の違いをまざまざと見せ付けられた。キレより持続的なスピードで勝負するタイプなので、ウオッカの後にいるようでは勝負にならないということだが、距離もマイルより二千以上が適していると思う。とは言っても牡馬との混合GⅠで勝ち負けできるほどの能力は無いと思うし、GⅡ、GⅢのハンディ戦で掲示板に載るのがやっとでないかと思う。
カワカミプリンセス、レジネッタの2頭は終ったと見ていいだろう。距離が合わなかったとか枠順が悪かったとか言い訳が聞こえてくるが、そんなレベルの話で無いと思う。カワカミは明らかに衰えが見えるし、レジネッタはフレンチデピュティ産駒なので期待したがレベルの低い桜花賞を勝っただけの並みの牝馬と言うことだろう。
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