宝塚記念 回顧 [競馬]
ドリームジャーニーが2歳時の朝日杯FS以来2年6ヶ月振りにGⅠ2勝目となった。一方で、急逝したアグネスタキオンの弔い合戦となったディープスカイは何とも不可解な競馬だった。
天候; 馬場;良
-----------------------------------------------------------------------
ドリームジャーニー 2:11.3 前半3F 34.7 - 4F 46.9
サクラメガワンダー 1 3/4 上り4F 47.3 - 3F 35.2
◎ ディープスカイ クビ
カンパニー 1/2
△ スクリーンヒーロー 1/2
-----------------------------------------------------------------------
馬券 参りました…
何とスクリーンヒーローが一端ハナに立ったが、外から押してコスモバルクが先頭を奪い久し振りの逃げを打った。アドマイヤフジ、カンパニーと続き、中団にサクラメガワンダーでその後のインにアルナスライン、外にディープスカイ。ドリームジャーニーはディープスカイをマークするような位置。コスモバルクのペースは1000m通過が59.0とハイペースであったが、後続を8馬身以上引離していたので、2番手のスクリーンヒーローは推定60.5前後と思われるので、2番手以下にとってはスローに近い流れだった。
短い直線を意識して各馬早めに動いて残り600からはピッチが上がり、4コーナーを一団の馬群となって回った。直線では一端サクラメガワンダーが先頭に出たが、外からディープスカイとドリームジャーニーが併せ馬のような形で追込んできて、最後は瞬発力の勝負になった。
勝ちタイムは歴代3位(京都コースは除く)の好時計で、タップダンスシチーのレコードから0.2差と、中々中身が濃くレベルの高いレースであったように思う。
ドリームジャーニーは小柄な馬体で58Kを背負って2着以下に決定的な1馬身半以上の差をつけているのだから、文句なしの勝利である。ステイゴールド産駒らしくやや細目に映るときのほうが走るタイプで、しかもピッチ走法なので小回りでコーナーが4つあるコースは脚質も合っている。強い勝ち方だったが、コースに恵まれた感もあるので、秋への展望が開けたとは言えないと見たい。陣営は天皇賞から香港を予定しているようだが、府中では善戦しても掲示板の下のほうに載る程度と見ているが…。
2着のサクラメガワンダーは理想的な競馬で早めに動いて残り200では先頭だったが、最後は瞬発力の差が出てしまった。それでもディープスカイの追撃を凌ぎきったのは、力をつけている証だと思う。強い6歳世代の生き残りとして秋の活躍を期待したいところだが、GⅠを取るにはもう一つパンチ力が足りないような気がする。
あの位置からサクラメガワンダーを交わせずまさかの3着ディープスカイ。アグネスタキオン産駒は阪神二千二百で勝てていないデータもあり、若干の不安はあったのだが、まさか連まで外すとは…!3歳春に能力がピークになり、古馬になると思ったように成長がないタイプで、アグネスタキオンの早熟さを受継いでいる典型的な馬なのかも。4歳世代はレベルが低いと結論付けても良さそうだ。この世代は2歳秋に馬インフルエンザに直面し、大切な時期に移動が制限されたこともあり思うような調教が出来なかったことも影響しているのかも知れない。この夏から秋に大きく成長してくる馬が出現することを期待したいが、今のところそれらしき馬は見当たらない。加えてフリーハンディでも近年稀に見る高レベルの現3歳世代が参戦してくる秋のGⅠでは、勝てるチャンスはほとんどないのではないだろうか…? 芝の混合GⅠを一つも取れない牡馬世代になるような気がする。
期待したモンテクリスエスは+8Kと乗り込んできた割には馬体が絞れず、しかもモサーッとしたゲートで後方からの競馬では参加しただけのレースであった。芝ではスピードが足りないような気がするので、ダートに路線変更したほうが結果が出るのでは…。
結論として、レース自体のレベルは高かったが、秋のGⅠはここに出走していないメンバーの争いになるような気がするのだが…。
コメント 0