オールカマー 回顧 [競馬]
中山の鬼マツリダゴッホが抜けて昨年の2~4着馬が繰り上がったような結果になった。中山二千二百は特殊なコース形態なので馬の適性が色濃く出る傾向があり、それだけリピーターが目立つようになる。
天候; 馬場;良
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シンゲン 2:11.4 前半3F 35.7 - 4F 47.6
◎ ドリームジャーニー クビ 上り4F 47.5 - 3F 35.3
トウショウシロッコ クビ
サンライズベガ クビ
〇 ジャミール 2
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馬券 気乗りせず見送り…
シルポートが予想通りハナに立った。ミッキーミラクルが2番手に押えたため楽な逃げに持ち込んだように見えたが、1000通過が60.0と過去5年では最も速いラップだ。3馬身近く離していた1200も1分11秒9とこれまた例年より2秒近く速く、馬まかせとはいえ息を抜かずに一生懸命走ってしまったようだ。600のハロン棒辺りから後続がドッと押寄せてきて直線入口では一団の馬群となり逃げ馬には厳しい流れだった。
良に回復した馬場とはいえやや時計がかかっていたことを考えると、レースレコードタイの勝ちタイムは昨年のマツリダゴッホ以上の価値があると思うが、上位に来たのは6、7歳馬で改めて4、5歳世代のレベルの低さを認識させられたレースだった。
勝ち時計 前半=中盤=後半
2010年 シンゲン 2分11秒4 良 47.6=48.5=35.3
2009年 マツリダゴッホ 2分11秒4 良 48.7=48.6=34.1
2008年 マツリダゴッホ 2分12秒0 良 49.5=47.7=34.8
2007年 マツリダゴッホ 2分12秒5 良 48.8=48.4=35.3
2006年 バランスオブゲーム 2分12秒1 良 49.1=47.2=35.8
4度目の骨折休養明となったシンゲンはパドックではイレこんでいたが、レースでは中団のインで流れに乗り直線インの狭いところを抜けてきて、外から追い込んできたドリームジャーニーを何とかクビ退けた。7歳にして今日が17戦目(9勝)と馬体にはまだまだ活力が残っているようだ。脚元さえ無事なら大きい所を狙える可能性も出てきたが実績のある府中の盾では人気しそうだ。たた、府中だと切れ負けしそうなので、むしろ少し荒れた馬場になる中山の有馬の方がこの馬には向いていそうな気がする。言われているほど右回りが下手だとは思えないのだが…。
-6Kの422Kで登場したドリームジャーニーはキッチリと立て直してきた。細身に映る時のほうが走る馬なので今日は勝てるだろうと見ていたが、何とスタートで大きく出遅れてしまった。1角では後方3番手まで上がって行き3角からは外を回して4角は例によって大外。直線の脚はGⅠ馬らしく迫力があったが、やはり小柄な馬体に59Kは堪えるようで最後もうひと伸びがなかった。今日の馬の造りなら勝たなければならないレースだったが、骨折休み明けのシンゲンを差せなかったのは少し衰えが来ているのかもしれない。府中だと使える脚が短いので嵌っても掲示板の下のほうだろうが、連覇がかかる有馬でも今年は厳しいかも?
シンゲンの後からの競馬になったトウショウシロッコは直線で一瞬前が壁になり、シンゲンが抜けた後を追うように伸びてきてサンライズベガを交わして3着。中山の二千二百はセントライト記念が②、AJCCが③③、そしてオールカマーが③④③と凡走がない。なんとも馬主孝行な馬である。
期待したジャミールは少し出して行ったが終始外を回され、4角で外からドリームジャーニーに被せられ気味。直線追っても伸びず0.4差の5着。前に行くとピリッとした脚が使えず、後から行って脚を溜めてもGⅡクラスになると鋭さ負けをする。距離が伸びればの期待もあるが、現時点では能力の限界を示したと見ていいのでは…。
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