秋華賞 回顧 [競馬]
アパパネは牝馬GⅠ4冠となった。こうなるとエリザベス女王杯とヴィクトリアマイルも制して史上初の牝馬GⅠ完全制覇を見たくなる。それにしても今年は西のGⅠ5戦とも東の馬が勝っているので東西のパワーバランスが変化していると見るべきなのだろうか?
天候; 馬場;良
--------------------------------------------------------------------
△ アパパネ 1:58.4 前半3F 34.8 - 4F 46.7
アニメイトバイオ 3/4 上り4F 47.1 - 3F 34.6
◎ アプリコットフィズ 1/2
ワイルドラズベリー クビ
レディアルパローザ クビ
--------------------------------------------------------------------
馬券 これで秋華賞は14連敗1休(昨年回避) 鬼門だァ~
下馬評通りアグネスワルツがハナに立って2番手以下を引離しての逃げとなった。2番手にベストクルーズ、続いてオウケンサクラ、アプリコットフィズ、エーシンリターンズと有力馬が前に出して行った。アパパネは中団の外、その後の内にアニメイトバイオで外からこれにワイルドラズベリーが並びかけていった。
アグネスワルツの1000通過は58.5と平均ペースだが、そこからペースが落ち流れが緩んだため、残り600辺りでは先団馬群が凝縮し残り400からの切味勝負になった。つまりはローズSと同じような流れになったのでローズS上位組が順当に上位を占めたわけたが、エーシンリターンズだけはローズSとは異なり前に出して行ったのと距離が長かったため末を失くして馬群に沈んだ。レースレベルは例年の水準と思うが、三冠馬が出ると言うことは同世代のレベルが全体的に低い場合が多いので評価に少し迷いもある。
勝ち時計 前半=中盤=後半 1000m
2010年 アパパネ 良 1分58秒4 46.7=37.1=34.6 58.5
2009年 レッドディザイア 良 1分58秒2 45.9=37.1=35.2 58.0
2008年 ブラックエンブレム 良 1分58秒4 47.2=35.8=35.4 58.6
2007年 ダイワスカーレット 良 1分59秒1 46.4=38.8=33.9 59.2
2006年 カワカミプリンセス 良 1分58秒2 46.5=36.1=35.6 58.4
絶好のスタートから中団のやや後目に下げて折り合いに専念したアパパネ。残り600過ぎから外を回って徐々に進出し4角は大外。直線に向くと持ち前の瞬発力で前を捉え残りひとハロン辺りで先頭に立ち追いすがるアニメイトバイオ以下を押さえた。完成度の違いとか小回りコースに適性がないとか色々ケチをつけてきたが、それをあざ笑うかのように快勝した。横綱相撲での三冠達成と言っていいだろう。振り返ってみるとオークスが最も苦戦したレースなので、やはりこの馬の弱点(あるとすれば?)は距離のような気がする。古馬のブエナビスタとレッドディザイアが居ないエリザベス女王杯でも中心視されると思うが、クイーンSや府中牝馬Sを見ると現時点でも古馬とも互角以上に渡り合えるのでは…。ただ、中盤が緩まない厳しい流れになるとひとハロンの距離延長が微妙に利いてくるような気もする。エリザベスの後はJCや馬場が荒れる有馬はパスして、距離適性から香港マイルか香港カップに向った方がいいように個人的には思っている。
アニメイトバイオは中団のインに潜り込み経済コースを追走し、4角から直線にかけて前が開かず窮屈な場面もあったが、そこで溜めた分前が開くと弾けた。この馬の持味は十分発揮したレースだったが、それでもトライアルで負かしたアパパネの後塵を拝したのは現時点での力の差と言うことか。血統面からは距離融通性もあるので淀の二千二百も問題なさそうだ。要は直線までどれだけ脚を溜められるかだけだろう。
本命に推したアプリコットフィズはジワッと出てインの4、5番手に収まった。そのままインで何とか我慢し、直線はアグネスとベストクルーズの間を抜けてきて一旦は2番手に上がったが、そこからジリジリとしか伸びなかったものの止まってはいなかった。ユタカの巧み手綱さばきもあったが、瞬発力勝負に弱いタイプにも関わらず先行して3着に粘ったのは価値があると思う。小柄な牝馬で今回も-4Kと馬体が減っていたのは気懸かりだが、距離が延びるエリザベス女王杯は条件的には良くなると思うので、馬体さえ維持できれば好勝負できると見ているのだが…。
後続を引離して逃げたアグネスワルツは3角過ぎの坂の下りでペースダウンしたのはセンセイ得意の引き付け逃げに持ち込むつもりだったろうが、それが直線で瞬発力のある馬たちの餌食になってしまった。もっと強気に行けなかったのかと思うが、残り200から脚が鈍ったとこを見ると馬の出来が本調子でなかったのかもしれない。それにBMSがヘクタープロテクターなので思ったほど成長力がないのかも…。
3番手からの競馬で何の不利もなかったオウケンサクラは伸び悩んでいるのか全くいい所がなかった。スランプなのか頭打ちなのか不明だが、血統の字面ほど成長余力が無かったのかも?
サンテミリオンはパドックからは無理に仕上げたように見えた。出遅れて後方からの競馬になり、4角は殿で直線内に進路を取ったが離されるばかりで2.3差の殿負け。陣営の調整の失敗だろうが、素質ある馬なのであせってレースを使わずジックリと立て直して貰いたいものだ。
京都大賞典は上位3頭にDeputy Ministerの血が入っていたが、今日の上位2頭もBMSはDeputy Minister系である。どうも今の淀の芝はこの系統に向いているのかもと思い菊花賞出走馬の血統に目を通してみたが、残念ながら該当する馬はいなかった。
我輩も秋華賞はあんまり当てた記憶が無いですなあ…
by ritton2 (2010-10-20 15:08)
惨敗でした。4コーナーまで夢を見ましたが・・・。
by ドリームCB750 (2010-10-21 01:28)
>ritton2さん
まあ、このGⅠを十八番にしている方は稀だと思いますが…
>ドリームCB750さん
スタートでジワーッと行かせればまた違った結果になっていたかも? オウケンが行く気を見せたのでセンセイが気合をつけたら、そのまま一気に行ってしまったようですからね。
by miharukoma (2010-10-22 23:18)