きさらぎ賞 回顧 [競馬]
ディープインパクト産駒がきさらぎ賞とエルフィンSを勝ち、今週の共同通信杯でも有力馬がスタンバイしている。今年のクラシック戦線はディープインパクト産駒中心に回りそうだが、新種牡馬として2歳戦ではディープインパクトを追いかけていたハーツクライ産駒は3歳戦で勢いが失速しているのは少し気になる。
天候; 馬場;良
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〇 トーセンラー 1:47.6 前半3F 35.3 - 4F 47.7
リキサンマックス クビ 上り4F 47.4 - 3F 35.4
△ オルフェーヴル 1 1/4
▲ ウインバリアシオン 1 1/4
メイショウナルト 1/2
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馬券 見送り
リキサンマックスの大逃げでラップは4ハロン47.7、1000mが60.2だから3歳オープンとしては平均ペースだが、1000m通過時点で推定2秒以上離されていた3番手以下のグループにとっては超ユルイ流れだったろう。予想されたように早めに動いたデムーロのトーセンラーが直線バテバテのリキサンマックスを何とかゴール直前で捉まえただけで、他の日本人騎手は何をやっているのかと一喝したいほど憤懣やるかたないレースだった。
勝ち時計はこのレースの最高タイムである2006年のドリームパスポートに0.2差と迫る歴代2位タイなので優秀と言っていいと思う。速いタイムのレースになった為遅い時計で決着したラジオNikkei杯組はウインバリアシオンの4着が最高で他は掲示板にも載らなかったことから、ラジオNikkei杯のレベルはそれ程高くないと見ていいのでは…。 今週共同通信杯に出てくるダノンバラードも疑って見たくなるのだが…。
前半=中盤=後半 1000m
2011 トーセンラー 良 1分47秒6 35.3=36.9=35.4 60.2
2010 ネオヴァンドーム 良 1分48秒6 35.3=37.5=35.8 60.4
2009 リーチザクラウン 良 1分48秒9 36.4=37.5=35.0 61.7
2008 レイボーペガサス 良 1分48秒8 36.1=36.8=35.9 60.8
2007 アサクサキングス 良 1分48秒8 36.4=37.4=35.0 61.7
2006 ドリームパスポート 良 1分47秒4 35.3=37.2=34.9 60.0
-10Kのトーセンラーは一旦下げて後方にいたが、有馬記念のヴィクトワールピサの時のように3角手前で動いて離された好位に上がったが、残り600での計算上の差は2.0秒だから12馬身以上離されていたわけである。それを3ハロン33.4の末脚で差し切ったのだから価値がある。紛れもなくクラシック候補の1頭になったと思う。半姉にブルーミングアレーがいる血統なので距離が延びても問題なく、母系には祖母のDance Imageを通してSadler's Wellsが入っているので3歳春の成長力もありそうだ。これ以上馬体細化がないことを祈りたい。
2着のリキサンマックスは気分良く後続を離しての逃げが決まったかに見えたが、最後止まってはいないものの一杯になってしまったところ急襲されてしまった。全兄にG1馬ローレルゲレイロがいる血統なので走る素地はあったが、そのローレルゲレイロと全く同じ逃げ戦法で能力のある所を示したと言っていいだろう。ただ距離は今日の千八がギリギリのように見えるのでクラシックと言う器の馬ではないような気がする。
3着のドリームジャーニーの全弟オルフェーヴルは直線外から3ハロン33.2の強烈な末脚を見せたが、如何せんレースがほぼ決着したあとだった。陣営はレースを覚えさせようとしているみたいだが、今のままではクラシックの権利が難しいと思うので、次走が試金石のレースになりそうだ。阪神のすみれSか若葉S辺りで権利を取りたいところだが、ステイゴールド産駒なのでコーナーが4つある直線の短いコースは悪くはなくむしろ淀よりいいような気がする。
本命に推したコティリオンはスタートでアオって出遅れ最後方から。直線はいい脚を使ってはいるが0.7差の6着。位置取りが後ろ過ぎたのが全てだろう。潜在的な素質は相当なモノがあると見ているので何としてもクラシックにでてきてもらいたい馬だが、皐月賞の権利を取るのはかなり厳しくなったように思うのでダービーに目標を置いて立て直してもらいたいものだ。中山より広い府中のほうがこの馬には向いていると思うので…。
それにしてもアンカツの騎乗には覇気がないように見えるが、年齢的にも50歳だから殊更寒い今年の冬は肉体的にもキツイのだろう。その中で今年は先週までの騎乗連対率40%なのだからさすがと言うべきところもあるが、今年5鞍騎乗した重賞は順に8着、3着、5着、14着、6着と連対率ゼロである。このあたりに年齢的な衰えの兆候が表れているような気もするのだが…。
先週まで14鞍の重賞があったが、外国人騎手も含めると20歳代の騎手が8鞍勝っている。一方でで40歳以上の騎手は小牧とウチパクの二人だけであり、重賞の常連と見られている40歳以上のユタカやノリ、そしてアンカツ、エビショーの名はない。そしてこの4人のベテランジョッキーは全て勝ち鞍リーディング10位以下なのだ。これは今年だけの傾向なのか、それとも騎手の世代交代の兆候なのか現時点では判断出来ないが、少なくともジョッキー界に何らかの変化が起きているのは確かなようだ。
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