クイーンＳ 回顧

スプリンターズSにシンガポールのRocket Manが出走馬として選出された。今年のDubai Golden Shaheenの覇者で昨年の香港スプリントでも2着している今や世界トップクラスのスプリンターである。手薄な日本のスプリンター陣はホームを利してどこまで抵抗できるやら…。

レース結果     　　　　　　　   天候；　　 馬場；良
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　△　アヴェンチュラ　　　　1:46.6　　前半3F 35.1 - 4F 46.7
　△　コスモネモシン　　　　クビ　　　  上り4F 48.2 - 3F 36.3
　◎　アニメイトバイオ　　　 １
　〇　ブロードストリート　　 アタマ
　　　 ショウリュウムーン　　ハナ
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馬券　狙いはいいんだが馬券はハマらないわ…

9Rから雨になった札幌競馬場はメインレース直前に強い雨になった。不穏な雰囲気が漂う中ノリが奇襲作戦に出た。逃げたのは予想外のカウアイレーンで1000mが58.4のハイペースの展開となった。小回りの札幌と言えどもこの流れでは先行馬が壊滅し、中団好位以下にいた馬が掲示板を独占する結果になった。レース内容的には後半の持続力・スタミナ勝負になり、底力が問われるレースとなったので1800m以上の重賞に実績のある実力馬が順当に上位を占めた。一方マイラー色の濃い瞬発力タイプには苦しいレースだった。

勝ちタイムは1998年から札幌の1800mになって以来のレースレコードになったが、前日の1000万下特別でコースレコードが出ているほどの高速馬場が午後からの雨で幾分ブレーキがかかったことを考慮すると、実質的にはコースレコードに相当する時計なので評価していいと思う。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　             前半=中盤=後半　1000m
2011　アヴェンチュラ　　　 良　1分46秒6　35.1=35.2=36.3　58.4
2010　アプリコットフィズ　  良　1分47秒6　36.2=36.4=35.0　60.6
2009　ビエナビーナス　　　 良　1分48秒2　35.5=36.8=35.9　60.1
2008　ヤマニンメルベイユ　良　1分48秒1　36.2=36.4=35.5　60.9
2007　アサヒライジング　　 良　1分46秒7　36.1=35.9=34.7　60.2

勝ったアヴェンチュラは春のクラシックでも期待されていた馬だったが、昨年の2歳チャンピオンを決めるレースで不運にも骨折で棒に振ってしまった。今日は中団好位から抜け出す競馬で、一旦コスモネモシンに前に出られても差し返す根性を見せたのだから立派である。これで秋華賞の有力候補となったが、淀の内回りコースは直線の瞬発力勝負にならないので脚質的にも向きそうだ。ただ、上のフサイチホウオー、トールポピーが成長力に欠けていたこともあるので、この馬も今がピークの可能性もある。秋華賞まであと2か月、微妙な時間ではあるが、幸いにも今年の3歳牝馬陣はそれ程レベルが高くないので、残りの一冠を手にする可能性は十分にあると見ているのだが…。

4歳秋から成長すると見ていたゼンノロブロイ産駒が2、3着に来た。2着のコスモネモシンは外枠で出が悪かったこともあり後方からの競馬になった。3コーナー過ぎからの捲りで直線は一旦先頭に出たが最後まで脚が持たなかった。小回りコースの千八以上では成績が安定しているので暮れの愛知杯(小倉、2000m)あたりがフェアリーSに次いで2つ目の重賞を取れるチャンスかも？　札幌記念にも登録しているようだが連闘で牡馬相手では苦戦すると思うので回避したほうがいいのでは…。

本命に推したアニメイトバイオは直線内を捌いて抜け出してきたときは突き抜けるかと見ていたが、そこから思うような脚ではなかった。やはり札幌の洋芝はこの馬には向かないのかも？　それに今日も窮屈なレースをしていたことから、広いコースで伸び伸び走るタイプのような気がする。

ブロードストリートは直線ショウリュウムーンと並んで追い込んできて0.2差の4着。やはり小回りコースは走るが、脚質的にも恵まれた展開だったので過大評価は禁物と思う。430K台に細化した馬体の回復が必要だろう。

最内枠が仇となったのがレディアルバローザだった。飛びの大きい馬なので広いコース向きなのは明らかだ。それに千八はやはり微妙な距離のようにも見えた。

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