セントウルS 回顧 [競馬]
エーシンヴァーゴウはファルブラヴ産駒の牝馬。何故かファルブラヴ産駒は牝馬が活躍している。ワンカラット、ダンスファンタジア、レーヴダムール、ワイルドラズベリー、スピードリッパーと重賞を賑わしているのは全て牝馬である。ファルブラヴ(父はFairy Kingで全兄がSaddler's Wells)はJCを含め1600~2400のG18勝しているのに、ほとんどの産駒が1200~1600mでしか結果を出していないのは何とも不可解だが、これが血統の奥深さで面白いところでもある。おそらく種牡馬として年を重ねれば2000m前後でも重賞を勝つような馬が出てくるのでは?
レース結果 天候; 馬場;良
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エーシンヴァーゴウ 1:08.5 前半3F 34.1
△ ラッキーナイン アタマ 上り4F 45.7 - 3F 34.4
△ ダッシャーゴーゴー 1/2
〇 サンカルロ 1/2+ハナ
▲ テイエムオオタカ アタマ
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馬券 手広くいくもアタマがなぁ~
下馬評通りテイエムオオタカの逃げでこれをエーシンヴァーゴウがぴったりとマークの2番手。見た目とは裏腹に3ハロン34.1とかなり緩い流れなのに縦長の隊列。前半が緩いのに上りもかかり、少し時計がかかっていた阪神の馬場条件を差し引いても、スパリンターズSの前哨戦としては近年にない低レベルのレースになった。
前哨戦4戦終えた段階では、札幌のキーランドS組のレベルが最も高く、スプリント重賞3連勝中のカレンチャンには今日の日本馬では歯が立たないのでは…。紛れの多いスプリント重賞を異なる競馬場で3連勝したのはキンシャサノキセキ以来で、力の裏付けがないとできないことである。スタートから下り坂が続く中山千二は前半が速くなりがちで、その分は上りはスタミナ勝負になり易いことを考えると、斤量が軽くなる差しタイプの香港勢にシンガポールのRocket Man、日本勢でカレンチャン、叩いての上積みが見込めるダッシャーゴーゴーの5頭の争いになるスプリンターズSと見ているのだが…。大きく狂えばG1実績のあるサンカルロあたりかも?
前半=後半
2011 エーシンヴァーゴウ 良 1分08秒5 34.1=34.4
2010 ダッシャーゴーゴー 良 1分08秒0 33.9=34.1
2009 アルティマトゥーレ 良 1分07秒8 33.8=34.0
2008 カノヤザクラ 良 1分07秒3 33.5=33.8
2007 サンアディユ 良 1分07秒1 33.4=33.7
押さえて2番手のエーシンヴァーゴウはペースが緩かったことで楽に追走できたことが、直線でダッシャーゴーゴーに並びかけられても、ゴール寸前で突き放せた要因であろう。とは言っても最後は脚が上がっていたようで、休み明けで58Kのダッシャーゴーゴーが最後止まったことや遠征のハンデと斤量を背負っていたラッキーナインも出遅れる不利などに恵まれた恵まれた勝利と言っていいだろう。前半からハイペースになり易い中山千二では直線の急坂で失速するのでは?
香港勢2頭は2着ラッキーナイン、4着入線14着降着のグリーンバーディーと今や世界最高水準にあるスプリント力を示した。時計が1分8秒台と遅かったことも幸いしたが、アウェイのハンデや斤量を考えるとやはり底力がある。ラッキーナインはスプリンターズSでは2番人気あたりになりそうだが、時計が速くなったときの不安もあるし、今日-12Kと減っていた馬体にも不安があるので、凡走はしないまでも掲示板やっとの可能性もあると見ている。一方、4角から外に出して追い込んできたグリーンバーディーは、折角の内枠からロスの多いレース運びと鞍上のミスがあっての成績なので、+29Kの馬体重も絞れてくると予想される次は上昇見込度はこちらの方が上のような気がする。
昨年のこのレースの勝馬ダッシャーゴーゴーは中団やや前目から勝負所を外を通り上がってきて4角では4番手集団。直線では一旦エーシンヴァーゴウに並びかけたが残り100過ぎあたりから伸びが鈍った。目標が先にあるような無理をしないレース運びに見えたので、次はキッチリと巻き返してくると思うが、勢いから僚馬カレンチャンには及ばないような気がするのだが…。
サンカルロはこの距離だとどうしても前半置かれる。後方からの競馬で直線は内を突いて伸びてきたが、前の馬が止まり気味にも関わらず掲示板の下がやっと。やはりこの馬は千四がベストの馬で、昨年繰り上がり3着のスプリンターズSでは相当恵まれないと馬券対象にならないのでは…。
世代交代を期待した3歳勢は逃げたテイエムオオタカの差のある繰り上げ5着が最高。グランプリボスあたりがスプリント路線にでも転向でもしてこない限り当分古馬には歯が立たないのでは?
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