セントライト記念 回顧 [競馬]
終わって見れば春のクラシック戦線の重賞馬が1~3着で重賞勝ちこそないがダービー3着馬が4着と春の実績馬が順当に上位を占めた。5着以下は離されているので上位4頭との現時点での力差は歴然としていると言っていいだろう。
レース結果 天候; 馬場;良
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▲ フェイトフルウォー 2:10.3 前半3F 34.0 - 4F 45.7
トーセンラー 1 1/4 上り4F 49.1 - 3F 36.8
◎ サダムパテック 1 1/4
〇 ベルシャザール ハナ
トウシンイーグル 3
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馬券 決められませんねぇ~
下馬評通りロイヤルクレストの逃げだったが1000m57.5、マイルでも1分33秒5の猛ラップを刻んだ。1000m付近での2番手ショウナンバーズとの差は約10馬身、そこから3番手のベルシャザールとは約6馬身なので、ショウナンバーズの千通過が59.0あたりでこれまたそこそこ厳しいラップ。3番手のベルシャザールで60.0前後だから、3番手以下の馬にとってはそれ程速いペースではなく今の高速馬場を考えればスローと言っても過言ではなかろう。レース全体はハイペースだが前の2頭が勝手に暴走しただけで、勝ち負けした馬たちにとってはスローで上りの瞬発力勝負になったと言うのが実の所だ。
勝ちタイムはコスモバルクのレコードに0.2と迫る歴代2位の好タイムであるが、先週の紫苑Sでレコードが出るくらいの時計の出る芝なので字面ほどレースレベルが高いと考えない方がいいかも? ただ、勝馬が4角外を回して坂下から急坂を11.6で駆け上がっているのは価値がある。推定だが勝馬の上り3ハロン34.0はハロン毎に分割すると「11.2-11.2-11.6」位だと思う。中山でこの時計は中々出せるものではなく、外を回して11秒台2ハロン続けた場合最後の坂は12秒台に落ちるのが普通である。2007年のロックドゥカンブが最後11.9だったことを考えると最低でもそれ以上の評価をしていいのでは…。
前半=中盤=後半 1000m
2011年 フェイトフルウォー 良 2分10秒3 45.7=47.8=36.8 57.5
2010年 クォークスター 良 2分10秒9 46.6=47.3=37.0 58.7
2009年 ナカヤマフェスタ 良 2分12秒0 48.4=47.7=35.9 60.9
2008年 ダイワワイルドボア 稍 2分14秒6 48.3=50.6=35.7 61.2
2007年 ロックドゥカンブ 良 2分12秒0 46.4=50.0=35.6 59.1
2006年 トーセンシャナオー 良 2分13秒1 47.7=49.1=36.3 60.2
5、6番手の馬群の中からの競馬になったフェイトフルウォー。4角で外に持ち出すときに外によれたが、直線は抜け出すときの脚も速く、そこから突き放した。中山得意の馬らしさを見せたが、いよいよ本格化してきたと見ていいだろう。父ステイゴールドにBMSメジロマックイーンはオルフェーヴルと同じ配合だが、祖母の父がNijinskyなのでオルフェーヴル以上に淀の三千への適性がありそうだ。巷では菊はスローの上り勝負になり今日のセントライトの流れとは異なるので疑問視する向きもあるが、ラップを丁寧に見ればそれは当たらない。正直、ここは3着くらいで菊で弾けることを期待していたのだが、今日の結果から菊でも人気しそうだ。
中団内目からの競馬になったトーセンラーは直線も内に入り伸びてきた。瞬発力タイプと見ていたので軽視したが、今日の流れはハマったようだ。淀はきさらぎ賞を勝っているように下り坂を利して加速できるので向いているが、BMSがミスプロ系Lyciusなので菊では距離の壁がありそうだ。
スタートで安目を売ったサダムパテックはやや後ろ目の位置取り。直線はよく伸びているがゴール前でベルシャザールを交わすのがやっとだった。外枠で出が悪く上手くインに潜り込めなかったのが1,2着馬との差になったように思う。スローの菊なら距離も持ちそうだが本質的には長いだろう。上手く折り合いをつけられて4角で内が空く傾向のある淀なら、そこを突けば馬券圏内に入ってくるかも?
本命に推したベルシャザールは離れた3番手で実質逃げているのと同じだった。直線バテた前の2頭を難なく捉え先頭に立ったが、止まってはいないもののダラダラとした脚しか使えないので後続の決め手に屈した。それにこの馬にとっては時計も速過ぎた。菊も重にでもなればチャンスがあるかも知れないが、良ではどう乗っても今日のように切れ負けしそうだ。馬場が荒れてくる有馬記念に出てくるようであれば再度注目したい。
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