シリウスＳ 回顧

凱旋門賞は1997年Peintre Celebreのタイムを0.1上回るレコードだったが、3歳牝馬が1、2着で3着も4歳牝馬と1983年All Alongが勝った時以来の牝馬による上位独占だった。勝ったDanedream(Sire: Lomitas, BMS: Danehill)はNorthern Dancer4×4、Ribot5×5のインブリードを持ち、Nijinsky系としては2002年のMarienbard(Sire:Caerleon、BMS:Darshaan)以来の勝利だった。Danedreamはドイツ生産のドイツ調教馬で、ドイツ調教馬としては1975年のStar Appeal(生産はアイルランド)以来となった。

レース結果     　　　　　　　    天候；　　 馬場；良
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　△　ヤマニンキングリー　　2:04.3　　前半3F 35.0 - 4F 48.6
　△　キングスエンブレム　　２ 1/2　　  上り4F 49.4 - 3F 36.6
　　　 フサイチセブン　　　　 １ 1/2
　◎　タガノロックオン　　　  １ 1/4
　　　 ヒラボクワイルド　　　  １ 1/4
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馬券　馬券はスルーも相変わらず相性の悪いレースだよ

最内枠のタナトスが先手を奪い、2番手に初ダートのヤマニンキングリー、続いてトップハンデのフサイチセブン、タガノロックオンで逃げると見ていたドリームライナーが5番手の並び。キングスエンブレムは中団やや後ろ目で離れた殿からヒラボクワイルド。

ペースは3ハロン35.0、1000mが61.8なので平均的だと思うが。4ハロン目から3ハロン連続で13秒台にラップが落ちているので先行勢にとっては楽な流れになったようだ。結果、2番手から直線早めに抜け出したヤマニンキングリーがアッサリと勝ち、4角で4番手まで上がってきていた昨年の勝馬キングスエンブレムが2馬身半遅れの2着。阪神ダート二千らしい先行前残りのレースと言えるだろう。

1～3着馬はMr.Prospector×Haloの血統構成で、Mr.Prospector系十八番のスンナリした平均的な流れで決め手が必要とされない一本調子のレースだったと言う事かもしれない。

                                                     前半=後半
2011年　ヤマニンキングリー　良　2分04秒3　61.8=62.5
2010年　キングスエンブレム　良　2分04秒4　62.0=62.4
2009年　ワンダーアキュート　 稍　2分04秒5　62.6=61.9
2008年　マイネルアワグラス　良　2分03秒8　60.9=62.9
2007年　ドラゴンファイアー　  良　2分05秒1　62.5=62.6

ヤマニンキングリーは初ダートでもスッと2番手につける脚を見せたので、思った通りこの馬はダート適性があるなと思ってレースを見ていた。中盤流れが緩んだこともあり楽に追走できたので4角では先頭のタナトスに並びかける勢いで、直線に向いた時はもう先頭に躍り出ていて、追ってくるフサイチセブン、キングスエンブレムに影も踏ませない直線であった。半姉ヤマニンメルベイユを初めとして母系は芝で結果を出している一族だが、父が芝・ダートともＧ１を勝ったアグネスデジタルなので相当なダート巧者かもしれない。芝では決め手不足で頭打ちだったが、力の要るダートより時計の速くなる軽いダートなら更に適性があるかも？　砂を被った時や前半が急流になった時など不安は少しあるが、ダートに新星誕生と見ていいだろう。ＪＣダートに是非とも駒を進めて貰いたいものだ。

キングスエンブレムは+10Kでも気配はよく道中は中団やや後ろ。3～4角外を回って進出し直線に向いたが2番手のフサイチセブンを捉えるのがやっと。早熟色のあるウォーエンブレム産駒なので年齢的にピークを過ぎた感もあり、この先ダート重賞では厳しいだろう。

外枠から3番手につけたフサイチセブンは直線もバテてはいないが加速できる脚もなく流れ込んだだけ。トップハンデが影響したかもしれないが、強い5歳世代でも頭打ち感が見えるので恵まれないと重賞は勝てないような気がする。

4番手の内々で経済コースを通るロスのない競馬をしたタガノロックオンだが、直線は前の馬との差を詰められずダラーッと流れ込むだけ。3歳馬の伸びシロに期待したが現状では明らかに力不足で距離もひとハロン長いような気がする。

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