府中牝馬S 回顧 [競馬]
ウオッカ、ダイワスカーレット、ブエナビスタと強い牝馬が出現し、アパパネの三冠でまたもや強い牝馬の登場かと思われたがどうもそうではないようだ。日刊競馬の柏木集保も書いているように、強い牝馬がそうそう出現するものではないことは競馬の歴史が物語っている。
レース結果 天候; 馬場;稍重
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イタリアンレッド 1:46.8 前半3F 35.4 - 4F 47.7
◎ アニメイトバイオ クビ 上り4F 46.7 - 3F 34.6
△ フミノイマージン クビ
アスカトップレディ 1 1/2
コロンバスサークル クビ
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馬券 着眼点が間違っていました…
トゥニーポートのハナで2番手以下を3馬身ほど引き離したが3ハロン35.4、1000mが60.1だから稍重でもスローペースだろう。4角手前で中団グループは塊り直線に向き、長い直線での決め手勝負になった。馬場が回復する時内から乾いてくる府中の芝だが、前の特別2レースでは外差しが決まっていたので、内外の馬場差はなかったのだろう。外に出した3頭の追い比べで、先に抜け出したイタリアンレッドが追ってきたアニメイトバイオとフミノイマージンを辛くも退けた。
時計は平凡だが上位3頭は味のある競馬をしたように思う。この3頭はG1は兎も角としても暮れの愛知杯では中心メンバーになるのでは?
スプリント戦線では4歳牝馬勢が台頭してきているが、中距離以上ではブエナビスタ世代の5歳勢の層が厚く4歳牝馬勢は苦戦の傾向にあるようだ。牝馬路線ではこの傾向が当分続くと見ているが、3歳のレーヴディソール、アヴェンチュラらが加わってくると様相が変わってくると思う。エリザベス女王杯は3世代の争いになりそうだが、世代的には3歳と5歳の争いかも?
前半=中盤=後半 1000m
2011年 イタリアンレッド 稍 1分46秒8 35,4=36.8=34.6 60.1
2010年 テイエムオーロラ 良 1分46秒4 35.6=36.8=34.0 60.8
2009年 ムードインディゴ 良 1分44秒6 34.6=35.4=34.6 58.1
2008年 ブルーメンブラット 良 1分45秒5 34.8=36.7=34.0 59.2
2007年 デアリングハート 良 1分45秒4 35.1=36.0=34.3 59.3
2006年 デアリングハート 良 1分47秒5 36.0=37.3=34.2 60.9
小回りコースでしか実績のなかったイタリアンレッドが府中の長い直線を制したことは意外だった。4角大外を回して直線残り200で先頭に立ち押し切ったのだから強い勝ち方である。ネオユニヴァース産駒牝馬で渋った馬場も味方したように思えるが、母系を見ると3代母CaroseはFortino系でBMSのIndian Ridgeの3代母West shawはGrey Sovereign直仔なので、Grey Sovereignの血が母系から脈々と受け継がれているので府中千八のような力勝負になるレースに向いているのかもしれない。順調ならエリザベス女王杯に向かうと思うが、異なるコースで重賞3連勝する能力は相当な物なので、G1でもそこそこやれるのでは…。
本命に推したアニメイトバイオはスタートで出遅れ気味だったが、そのまま後方待機し4角も大外を回して直線勝負に賭けた。フミノイマージンと併せ馬のような形で伸びてきたがあと一息だった。千八前後がこの馬の適性距離だろう。エリザベス女王杯は昨年15着と惨敗しているのを見ると距離が1ハロン長いように思われる。ただ、ゼンノロブロイ産駒でこの秋まだまだ成長すると見ているので距離克服の可能性は若干あるかも?
フミノイマージンも後方待機から4角は外を回り直線伸びてきたがアニメイトバイオとの競り合いにゴール前で僅かに屈した。追込み脚質に転換してから重賞でも安定した成績を残せるようになったが、長い直線で最後脚が鈍ったところを見ると、どちらかと言うと小回りの瞬発力勝負向きかも。
予想で懸念した通りにアパパネは惨敗した。+4Kの502Kとまた大きくなったが、太目残りで所謂“デブ”状態かも?休み明けは走らないとは言っても1.0差の14着は負け過ぎである。母のソルティビッドも早熟スプリンターだったので4歳の秋を迎えて能力に衰えが出てくるのはやむを得ないが、馬体を大きくしているのは馬が本能的に繁殖の準備をしているのかも? いづれにしても完成度の高さで勝ってきた馬がここまで負けると、牝馬G1完全制覇がかかるエリザベス女王杯はかなり厳しいレースになるのでは…。
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