阪神JF 回顧 [競馬]
ディープインパクトは3頭目のG1馬を輩出した。3頭ともマイルG1勝ちなので、今のとこ父に似たクラシックディスタンスホースは現れていないようだが、2年目の産駒ジョワドヴィーヴルはその体型からも父と似たタイプに成長してくるかも? 一方新種牡馬ダイワメジャーとアドマイヤムーン産駒は掲示板にも載らずリーディングサイアーレースの勢いを一旦削がれた感じだ。
レース結果 天候; 馬場;良
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ジョワドヴィーヴル 1:34.9 前半3F 35.8 - 4F 48.0
▲ アイムユアーズ 2 1/2 上り4F 46.9 - 3F 34.7
△ サウンドオブハート ハナ
◎ イチオクノホシ 1/2
アンチュラス クビ
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馬券 来年に備えて見るだけ
ファインチョイスのハナでアイムユアーズが続き直後にイチオクノホシ。好位にサウンドオブハート、中団をジョワドヴィーヴル、後ろから2番手に大きく出遅れたガーネットチャームで殿がこれまた出遅れたスイートスズラン。
抑えきれない感じのラシンティランテが先頭に立つ場面もあったが、1000m60.2のスローペースで4角を回ると、アイムユアーズにサウンドオブハートが並びかた。そこに外から一気に来たのがジョワドヴィーヴルで、抜け出すとゴールでは手綱を緩めても2馬身半の差をつけた。
スローで上りの瞬発力勝負になったレースで、時計は7Rの古馬1000万下に0.5も劣る平凡なタイムだが、やや時計のかかる芝の緩い流れを中団から外寄りを通りアッサリと差し切ったジョワドヴィーヴルの強さだけが目立ったレースと言えるだろう。内容的には昨年のレーヴディソール、一昨年のアパパネ以上でブエナビスタ、ウオッカに肩を並べると見たい。他の馬は決定的な差をつけられたので、来春巻き返すには相当な成長がないと無理だろうと思うのだが…。
前半=中盤=後半 1000m
2011 ジョワドヴィーヴル 良 1分34秒9 35.8=24.4=34.7 60.2
2010 レーヴディソール 良 1分35秒7 35.7=25.4=34.5 61.2
2009 アパパネ 良 1分34秒9 35.1=24.5=35.3 59.6
2008 ブエナビスタ 良 1分35秒2 35.2=24.4=35.6 59.6
2007 トールポピー 良 1分33秒8 34.4=23.7=35.7 58.1
2006 ウオッカ 良 1分33秒1 34.4=23.9=34.8 58.3
7R 古馬1000万下 良 1分34秒4 35.3=24.1=35.0 59.4
兄姉にブエナビスタなどがいる華麗な血筋の小柄な姫ジョワドヴィーヴルが新馬勝ち2戦目でG1を制した。これはG1勝の最短記録だと思う。ややエンジンのかかりが遅い感じもするが、小柄な馬体でもやや重い芝をこなしたので距離が延びる先々に展望が持てる内容と言っていいだろう。来年の牝馬クラシックはこの馬中心に回っていくだろうし、桜花賞、オークスは十中八九この馬が勝つと思うのだが…。気になるのは418Kと寂しい馬体で、もしこれ以上減るとなると危険かも? 5月の遅生まれなのでまだまだ成長すると期待もできるし、逆に脚への負担も軽いので故障の可能性は小さいと思われる。少なくとも昨年のレーヴディソールのようなことにはなって貰いたくないものだ。
2着以下はドングリの背比べでほとんど差がないかも?先行して2着に粘ったアイムユアーズはこのレースと相性の悪いファンタジーSの勝馬だったので8番人気と低い評価だったが、スローペースで内の経済コースを回り脚を温存できたのが最後の粘りにつながったように思う。父ファルブラヴなのでマイルはギリギリで千四あたりが最適距離だと思うのだが…。
大外枠から上手く好位につけたサウンドオブハートは行きたがるのをなだめての追走だったが、3角あたりから早めに前に出て行った。直線は一旦先頭のシーンもあったが、如何せんジワジワとした脚しか使えず、アイムユアーズにも頭の上げ下げで負けての3着。アグネスタキオン産駒だが切れるタイプではなく、先行して粘るキャプテントゥーレタイプの馬かも?今回は上手く粘り込んだが脚質的に阪神や府中では苦戦するタイプと思うのだが…。
出は良かったものの一旦下げたイチオクノホシは直線外に持ち出して伸びてきたが弾けるような脚ではなく0.5差の4着。緩い流れが向かなかったとも言えるが、初めての右回り、距離延長、輸送初経験などの条件を考えるとマズマズの内容ではと思う。馬体が増えていたのもプラス材料で
血統的にもGrey Sovereignが入っているのでクラシック向きの感じはする。
アンチュラスは中団のインでジッとしていたが、直線は内の狭い所をこじ開けて伸びてきての0.5差の5着。内枠のロスのない競馬で上位に食い込めたと言う事か? これと言ったパンチが見当たらないのでこの先成長がないと苦しいかも?
後方からの競馬になったトーセンベニザクラは4角で勝馬の直後にいたが、そこからジリジリとしか伸びなく0.7差の10着。2歳馬にしては7戦目と使い過ぎなので、一旦放牧に出してリフレッシュした方がよさそうだ。ダイワメジャー産駒で先々の成長力はあると思うのと距離延びていい血統なのでもう少し見てみたいと思う。
ラシンティランテは抑えが利かない感じで早めに上がって行ったが、直線は残り200でバッタリと脚が止まった。坂が堪えた可能性もあるが、やはり溜めて切れ味を活かす競馬がいいのかも? それにしても負け過ぎで母系もミスプロ系なのでこの先は不安だ。
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