阪急杯 回顧

日曜の東西の重賞を制したのは〇地馬だった。フェデラリスト、マジンプロスパーともデビューは中央だったがその後地方に転じ、そして再び中央に戻っての、遠回りした“出戻り”重賞制覇だ。こういう回り道はサラブレット各馬の成長特性に合わせた場があってこそ実現できるもので、そのためには競馬の底辺に広がりが必要だ。

レース結果     　　　　　　　   天候；　　 馬場；良
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　　　 マジンプロスパー　　　1:22.0　　前半3F 33.7 - 4F 45.8
　△　スプリングサンダー　　１ 1/2　　 上り4F 48.3 - 3F 36.2
　〇　サンカルロ　　　　　　  １／２
　▲　オセアニアボス　　　　  ハナ
　◎　ガルボ　　　　　　　　  １／２
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馬券　宣言通り見送り

メモリアルイヤーが予想通りハナに立ちオーセロワが2番手で前半3ハロン33.7は時計のかかっていた開幕週の阪神の芝ではハイペースだろう。

このハイペースを4番手追走のマジンプロスパーが押さえきれない感じで4角早め先頭から、直線もうひと伸びして押し切った。昨年6月阪神千四を1分19秒9で勝っているが、これはサクラバクシンオーのレコードと同タイムであるから、持っているスピードの潜在能力は相当に高いと言う事だろう。父アドマイヤコジーンも2002年にこのレースを勝っているので親子制覇と言う事になる。アドマイヤコジーンはＧ１馬アストンマーチャンを輩出しているが、どちらかと言うと産駒は早熟タイプが多かった。ただ自身は2歳戦でも活躍したが、6歳になってから本格化し高松宮記念②、安田記念①、スプリンターズＳ②とピークを迎えているから、古馬になってから活躍する馬が出てきても不思議ではない。距離も千二～千六には対応できるだろう。マジンプロスパーは父から豊かなスピードを引き継いでいるので、千二の高松宮記念でも積極的な競馬をすればスピード潜在力を更に引き出せるだろう。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　              前半=後半　1000m
2012　マジンプロスパー　　 良　1分22秒0　45.8=36.2　57.7
2011　サンカルロ　　　　　  良　1分20秒1　44.8=35.3　56.5
2010　エーシンフォワード　 良　1分21秒4　46.2=35.2　57.5
2009　ビービーガルダン　　良　1分21秒1　45.7=35.4　57.4
2008　ローレルゲレイロ　　 良　1分20秒7　46.1=34.6　57.3
2007　プリサイスマシーン　 良　1分20秒5　45.7=34.8　57.0

中団やや後ろからの競馬になったスプリングサンダーは馬群がバラけたとこで外に出して、直線はサンカルロと叩き合いになったが、何とか振り切っての2着。クロフネ産駒らしく時計のかかる千四が最も力を発揮できる舞台なのだろう。賞金を加算できたのは今後のローテーションにプラスに働くだろうが、目標のヴィクトリアマイルで掲示板に載るにはもう一段ステップアップが必要だろう。

サンカルロの+10Kは次を見据えての仕上げで、やや重目残りだろう。スタートで出遅れて後方からの競馬になったが、スムーズな追走で4角でも余裕があるように見えた。その割には直線追い出してから伸びがイマイチだったのは太目が影響したように思う。高松宮記念の試走としては十分な内容だが、新装なら中京は直線が410mと長くなるので、持ち味の一瞬の脚の使い方が難しそうだ。

ゲートが悪く最後方からの競馬になったオセアニアボスは、直線インを突いたがゴチャついて脚を余しての4着。スムーズなら馬券になっていたと思うが、こういう脚質の馬なので上手く嵌らないと勝ち負けにならないだろう。

本命に推したガルボは千四の速いペースだと好位が取れず置かれてしまう。インの中団に押し込められて動きようがなく、直線に向いたところでも前の馬が邪魔になりヤネが立ち上がるような仕草。レースをほとんどせずに負けたような感じだ。昨年同様マイラーズＣ、京王杯から安田記念が目標のローテーションになると見ているが、気温の上昇に反比例するように下降する戦績なので、あまり多くは望めないかも？

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