阪神大賞典 回顧 [競馬]
チューリップ賞のジョワドヴィーヴル、弥生賞のアダムスピーク、オーシャンSのカレンチャンに続いてオルフェーヴルも負けてしまった。いづれも渋った馬場での結果だが、今年の春のG1戦線は波乱含みだ。
レース結果 天候; 馬場;稍重
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△ ギュスターヴクライ 3:11.8 前半4F 52.5 - 6F 77.6
◎ オルフェーヴル 1/2 上り4F 49.4 - 3F 37.3
ナムラクレセント 2 1/2
△ ヒルノダムール 1 1/4
〇 ジャガーメイル 2 1/2
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馬券 馬連だけ的中! でもトリガミ…
リッカロイヤルがまずハナに立ったが、スローと見た和田竜のナムラクレセントが前半4ハロンあたりで先頭に立ち後続を引き離してメインスタンド前を駆け抜けていった。ここから予想外の展開になった。何とオルフェーヴルが2角でナムラクレセントに並びかけ、バックストレッチ中程で先頭に立ち3馬身ほど後続を引き離した。
これで決まったかと思えたが、とんでもないことが3角過ぎでおこった。オルフェーヴルが外に逸走して後方2頭目に後退してしまった。この時点で残り600、さすがのオルフェーヴルも今日は駄目かと思っていたら、外を回って猛然と捲っていき、直線では一旦先頭に立った。さすがに最後は苦しくなり内にモタれて内々でロスのない競馬をしたギュスターヴクライに半馬身遅れた。
昨年の天皇賞もナムラクレセントがレースを撹乱して出入りの激しい競馬になったが、今日はその再現であり更にオルフェーヴルの錯乱が重なり滅茶苦茶な競馬だった。天皇賞の前哨戦としては、とんでもないゲリラ戦になったとしか言いようがない。参考外と見たほうがいいかも…
前半=中盤=後半
2012 ギュスターヴクライ 稍 3分11秒8 64.9=64.3=62.6
2011 ナムラクレセント 良 3分04秒4 61.0=63.6=59.8
2010 トウカイトリック 良 3分07秒3 61.8=64.0=61.5
2009 アサクサキングス 重 3分13秒2 63.1=63.7=66.4
2008 アドマイヤジュピタ 良 3分08秒7 63.8=65.9=59.0
2007 アイポッパー 良 3分08秒3 65.1=64.1=59.1
オルフェーヴル以外は弱い世代だと断定した4歳世代のギュスターヴクライに勝たれてしまった。今日は内枠から前に出した競馬で終始内々の経済コースを通り、直線も内を掬うように伸びてきた。さすがに最後は一杯になったが何とか半馬身凌いだ。母ファビラスラフィンは秋華賞馬でJCもシングスピールのハナ差2着と超一流牝馬だったが重のニュージーランドトロフィを圧勝していたように重も上手かった。ハーツクライの母アイリッシュダンスも重は上手であった。父と母から受け継いだ重適性がここで花開いたと言えるかも…。今日は55Kと他の馬より2K以上軽くユーイチの好騎乗もあり重賞初制覇となったが、楯は同斤で3角の下りから速くなる流れになるので反応が遅れると思う。スタミナがあるので直線は差を詰めてくるだろうが、最後は切れ負けしそうなタイプと見ているが…
とんでもない破天荒な競馬でも2着となったオルフェーヴルは気性の問題が再燃してきた。調教再審査を受けるようだが、一度狂った歯車を戻すのは容易でないだろう。まともに走れば他を寄せ付けない強さと底力を感じさせたが、果たして本番まで立て直してこれるだろうか? それに直線ヒルノダムールの前をカットしたササり具合も気になる。今日だって進路妨害で降着と裁定されても可笑しくなかった。5冠に向けて黄色信号が灯ったと見たい。
波乱の引き金を引いたナムラクレセントは、あれだけオルフェーヴルに絡まれながらも、二枚腰を使い3着と粘りを見せた。これで阪神大賞典は③①③と安定している。昨年はこのレースを勝った勢いで盾でも3着だったが、盾では分の悪い7歳なので相当恵まれないと馬券にはならないと見ている。
ヒルノダムールは得意の内枠からの競馬だったので道中はスムーズ。痛かったのは直線でオルフェーヴルに前をカットされ一旦ヤネが立ち上がる不利で、まともなら3着だった。盾も内枠なら軽視できないように思うのだが…
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