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天皇賞 回顧 [競馬]

掲示板に載った5頭には父系か母系にTony Binが入っていて血統バイアスがハッキリしたレースであった。底力が問われるG1レースではGrey Sovereignの血が料理をより美味しくするスパイスのような働きをしているのかも?[soon]

レース結果                 天候;[晴れ]   馬場;良
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[1]    ビートブラック      3:13.8  前半4F 47.6 - 6F 60.0
[2] 〇 トーセンジョーダン   4       上り4F 47.9 - 3F 36.5
[3] △ ウインバリアシオン  2
[4]    ジャガーメイル     クビ
[5] △ ギュスターヴクライ  1 1/2
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馬券 まあ、これが競馬でしょう(涙目[あせあせ(飛び散る汗)])

kaiko_04.gif好スタートの最内枠ビートブラックがハナを切ったが、正面スタンド前ではゴールデンハインドが先頭に立ち、ビートブラック、ナムラクレセントと続き、10馬身以上間が空いてユニバーサルバンク以下の後続馬群となった。1000m60.0と最近では最も速いラップの平均ペース。

ゴールデンハインドは中盤も緩めず澱みのない流れとなり、残り1000あたりからビートブラックがゴールデンハインドに並びかけ並走するも、4角手前で振り切って直線で一気に差を広げ残り200で6馬身以上後続を離してほぼ勝利を手中に収めた。

計算上は残り600でビートブラックとトーセンジョーダンの差は3.2だから約20馬身、ウインバリアシオンが4.0で約25馬身、前にいたナムラクレセントでさえ2.7で15馬身以上の差があったことになる。直線平坦の淀でこの差は決定的である。勝負は坂の下りをビートブラックが強気に駆け降りた時点で決まったと言う事だろう。

時計はディープインパクトのレコードから0.4遅れるも歴代2位の好タイム。中間散水をしなかった淀の馬場は土煙が上がるほど路盤がパサパサに乾いた(緑の砂を撒いたとの噂もある)速いタイムの出る芝とは言え、自分でレースを造り自ら早めに動いて叩きだした時計だから価値がある。オルフェーヴルが後方に控えていたので、有力馬が動くに動けない状態に陥って恵まれたこともあると思うが、スタート直後のハロン以外13秒台のないフラットなラップで、前後半のマイルを「1分36秒5=1分37秒3」で後続を寄せ付けなったのは馬に力がないとできないことだろう。

予想で4歳世代が5歳世代を凌駕してきたと書いたが、これは恥を忍んで取り消したい。やはり5歳世代は近年の最強世代だ。今年になってフェデラリスト、トレイルブレイザーと新顔が出現し、そして今日のビートブラックである。目を外に移すと香港G1を圧勝したルーラーシップも5歳だ。これで5歳世代は2頭の海外G1馬を出した。次から次へと強い馬が出てくる現5歳世代は、今年の中・長距離G1を総なめするかも?

三冠馬誕生の条件に同世代に強い馬がいないことがあげられるが、オルフェーヴルに代表される現4歳世代はまさにそれが当てはままりそうだ。オルフェーヴル以外中・長距離G1で勝てる馬は出現しないと思う。出るとすればオルフェーヴルと戦ったことのないナリタブライアン世代のサクラローレルのような馬だろうが、今のとこそのような4歳馬は見当たらない。

                                前半=中前=中後=後半 1000-2000
2012ビートブラック    3分13秒8 良 47.6=48.9=49.4=47.9 60.0-2:01.9
2011ヒルノダムール   3分20秒6 稍 50.8=51.4=50.7=47.7 64.2-2:08.7
2010ジャガーメイル   3分15秒7 良 48.7=49.6=51.4=46.0 60.7-2:04.6
2009マイネルキッツ    3分14秒4 良 48.6=48.4=50.6=46.8 60.2-2:02.7
2008アドマイヤジュピタ  3分15秒1 良 49.0=48.9=50.1=47.1 61.1-2:03.0
2007メイショウサムソン  3分14秒1 良 48.5=48.2=50.8=46.6 60.3-2:02.0
2006ディープインパクト  3分13秒4 良 48.1=49.6=50.9=44.8 60.3-2:03.0

重賞初制覇がG1となったビートブラックだが、菊花賞3着、京都大賞典2着の実績があるものの何と京都コースも初勝利なのだ。瞬発力が足りない馬なので先行して流れ込むタイプと思っていたが、平均的な脚が長続きするようなので、今日のように残り1000mあたりから早めにスパートする競馬がこの馬にはいいのだろう。ホクトスルタンのように平均ペースで後続に脚を使わせて逃げ込むようなタイプに成長していけば更なる活躍を期待していいかも? スタミナタイプだがパワータイプではないので軽い芝向きで切れ味が要求される府中だと苦戦しそうだ。父ミスキャストはサンデーサイレンス直仔だが重賞勝ちはなく、母がマイルG12勝のノースフライトなので、本質的には二千あたりが適距離のスピードタイプの種牡馬だと思うが、ビートブラックは母系にブライアンズタイム、レインボークイストとスタミナ色の強い血で補強されたので、タフで長距離にも適応できているのだろう。いづれにしろ、今回がフロックと言われない為にも次のレースが一流への試金石になりそうだ。

4馬身差の2着トーセンジョーダンは中団からで2周目の3角過ぎから徐々に進出して行った。上り3ハロン34.0の脚を使っているが脚を余し気味とも言える内容だった。外枠で本来の前々と行く競馬が出来なかったこともあるが、2マイルの距離に不安があったので速い流れでも強気に行けなかったのでは?

3着のウインバリアシオンはオルフェーヴルの前での折り合いに専念する競馬。直線外から上り33.5の脚を使ったが、この馬も脚を余した口だ。まあ、自分の形の競馬をしてこの結果だから、持っている力は出したとも言えるが、それでも5歳勢に勝てないとなると先々G1を勝てる見込みはほとんどないかも?

ウインバリアシオンとほぼ同じ位置からの競馬になったジャガーメイルは、直線内を突き一旦3番手に上がったが、最後ウインバリアシオンに差されての4着。8歳馬でも一昨年のこのレースの勝馬としての威厳を示したが、レース後骨折が判明した。6歳時に長期休養がありレース数も少なく年齢の割に馬体はフレッシュなので、秋に復活できれば府中ならG1でもそこそこの期待感はあるが、さてどうなるやら…

オルフェーヴルの敗因は良くわからないが、押さえすぎて馬が気分を害したのだろうと思う。それと再審査に向けて馬を造り過ぎたためピークが過ぎていた状態になっていたのではないだろうか? それにヤネも3角過ぎから焦り過ぎで、4角で外に膨らますような乗り方では、プレッシャー負けたと言う事だろう。能力は抜けているので、春は諦め一度ガス抜きして秋に備えた方が良さそうだ。


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