キーンランドC 回顧 [競馬]
スプリンターズSの前哨戦らしい一戦であったが、上位馬には課題がいくつか見つかったレースでもあった。ズブズブの決着だった北九州記念組は別にしても、阪神のセントウルSにはカレンチャン、ロードカナロア、マジンプロスパー、サンカルロの実力馬が出てくるようだが、活きのいい3歳馬あたりの新星が誕生しないことにはスプリント戦線のレベルアップにはつながらないと思っているのだが…
レース結果 天候; 馬場;良
--------------------------------------------------------------------
〇 パドトロワ 1:07.6R
◎ ダッシャーゴーゴー ハナ
▲ テイエムオオタカ 1 1/4
シュプリームギフト 3/4
スプリングサンダー 1/2
--------------------------------------------------------------------
馬券 馬連:的中(押さえだが…) 主力の馬単は涙目…
好スタートはビウィッチアスだったが、テイエムオオタカが押してハナを奪いに行く。ところがその内から楽にパドトロワが交わして先頭に立ってペースを握った。一見ハナ争いが激しかったように見えたが、3ハロン33.5と予想で指摘した範囲内のラップで想定通りの平均ペース。前3頭を見る絶好の位置のインにダッシャーゴーゴーで、ドリームバレンチノは流れに乗り切れず中団の外目はこれまた想定通り。
直線に入るとパドトロワとテイエムオオタカの間にダッシャーゴーゴーが割って入り3頭の争いに絞られたが、先に引き離しにかかったパドトロワをダッシャーが徐々に差を詰めて2頭が並んでゴールに飛び込んだ。勢いはダッシャーで交わしたかに見えたが、ゴール板前の頭の上げ下げで僅かにパドトロワが前に出ていたようだ。
先行有利のコースで実力馬が前々のインから運んだため、行った行ったの決着となった。勝ち時計はタニノマティーニのレコードを0.3上回った。時計の出る今シーズンの札幌にしても速くハイレベルのレースだったと思う。
前半=後半
2012 パドトロワ 良 1分07秒6 33.5=34.1
2011 カレンチャン 良 1分08秒6 33.0=35.6
2010 ワンカラット 良 1分08秒4 33.7=34.7
2009 ビービーガルダン 良 1分08秒4 33.8=34.6
2008 タニノマティーニ 良 1分07秒9 33.9=34.0
アイビスSDに次いで重賞連覇しサマースプリントチャンピオンになったパドトロワだが、手綱をしごくテイエムを楽に抑えてハナに立ってペースを握り、直線に入ってすぐに後続を引き離す直線の短いコースでのお手本のような競馬だった。最後の100で脚が鈍ると想定していたが、前半楽した(昨年は前半33.0のラップでクビ+ハナの3着)のとダッシャーが思ったより切れなかったため、ゴール前では交わされていたがゴール板前ではクビの上げ下げで僅かに前に出ていた。アンカツはタイミング的に負けたと思ったと言っているように、直線平坦の千二がギリギリの距離なのかも。新潟から札幌、そして次が中山となると、疲労の蓄積も心配なうえ前半が速くなり急坂のある中山の千二だと最後が厳しくなりそうだ。
実質勝っていたダッシャーゴーゴーはインの4番手で絶好の位置取り。直線ではテイエムを外に押し出すように間に入り、逃げ粘るパドトロワをジワジワと追い詰めてゴール前では交わしたかのように見えたのだが… 完璧なレース運びで楽に差し切れると見ていたが、ゴールまでの切れが思ったほどではなかった。この辺りにスプリンターとしてピークが過ぎたように感じられるのだが? 下り坂で前半が速くなる中山だと、なお更末を失う可能性が高いので、今の状態では勝つのは厳しいかも…
3着のテイエムオオタカも従来のレコードより0.1速い時計で走っているので、自分の持っている能力は出し切ったように思う。逃げ一辺倒でなく脚質に幅が出てきたのは馬が進化している証拠で、スプリンターズSが渋った馬場になるようなら面白いかも。
函館スプリント馬ドリームバレンチノは今日のような速い流れは初めてで、前半に脚を使わされると道中脚が溜まらず、こういう結果になるのはほぼ予想できていた。これなら思い切って前半から前に出して行った方がいいのでは?
コメント 0