天皇賞・秋 回顧 [競馬]
ついにと言うか、秋の天皇賞もミスプロ系種牡馬の産駒が勝ってしまった。今まではアドマイヤムーン(父エンドスイープ)の3着が最高だったが、今年は1、3着がミスプロ系種牡馬の産駒。歴史は確実に塗り変えられていくと言う事かも。
レース結果 天候; 馬場;良
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エイシンフラッシュ 1:57.3 前半3F 34.8 - 4F 46.0
◎ フェノーメノ 1/2 上り4F 48.4 - 3F 36.6
ルーラーシップ 1 1/4
〇 ダークシャドウ 3/4
△ カレンブラックヒル アタマ
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馬券 嫌ったミスプロ系に来られては…
シルポートが好ダッシュからハナにたった。出だしこそやや抑え気味だったが徐々に加速して1000m57.3。昨年よりは遅いが、それでも午前中の雨の影響が残る芝だったことを考えると、かなり速いペースだ。以下が過去3年のシルポートのラップ。
3f - 4f - 5f
2012年 良 34.8-46.0-57.3
2011年 良 34.3-45.1-56.5
2010年 稍 35.3-46.9-59.1
2番手カレンブラックヒルは1000m付近で10馬身以上引き離されていて推定通過タイムは59.2だからスローに近い流れで、更に4,5馬身後方にいた有力馬群集団は超スロー。その馬群の中団のインにいたエイシンフラッシュで1000mが推定61秒台。シルポートの大逃げだけを見ればハイペースだが、レース全体の流れはそれほどでなく隠れスローのレースと言っていいだろう。
結果として上りの切れ味勝負のレースになり、ダービーで上り3ハロン32.7のスパッと切れる爆発的な末脚を使ったエイシンフラッシュは、道中馬群の内々のロスのない騎乗のデムーロの直線最内を突く絶妙な騎乗にも助けられ、上り33.1の瞬発力で差し切った。が、ゴール前ではフェノーメノに差を詰められたように脚が鈍っていたので、使えるいい脚は短いと見ていいだろう。エイシンフラッシュの前後半は推定「61.0=56.3」だから、スローの瞬発力勝負のレースだったことを示している。デムーロの攻撃的な騎乗と2番手を進んだカレンブラックヒルがフタをした展開が生んだ“紛れ”で、天皇賞としては例年にない異質のレースと言う事だろう。
前半=中盤=後半
2012 エイシンフラッシュ 1分57秒3 良 46.0=34.7=36.6
2011 トーセンジョーダン 1分56秒1 良 45.1=35.2=35.8
2010 ブエナビスタ 1分58秒2 稍 46.9=36.4=34.9
2009 カンパニー 1分57秒2 良 47.6=35.9=33.7
2008 ウオッカ 1分57秒2 良 47.1=34.9=35.2
2007 メイショウサムソン 1分58秒4 稍 47.7=35.7=35.0
2006 ダイワメジャー 1分58秒8 良 46.8=36.4=35.6
2005 ヘヴンリーロマンス 2分00秒1 良 49.5=37.0=33.6
2004 ゼンノロブロイ 1分58秒9 稍 48.0=35.8=35.1
2003 シンボリクリスエス 1分58秒0 良 45.0=35.9=37.1
本命に推したフェノーメノは好スタートから4番手と正攻法。坂を駆け上がって前を捉まえに行った所を内から掬われてしまったが、そこからジワジワと差を詰めて半馬身差の2着。直線の通ったコースの差が着差と言う感じで、古馬一線級と差のないレベルまで成長していることを示した。府中ならどんな流れになろうとキッチリと馬券に絡める安定性はJCでも勝負になると見ていいだろう。同じステイゴールド産駒のゴールドシップとはタイプが違うがマイル半ならゴールドシップ以上だろう。ただ2マイルとなるとゴールドシップには敵わないかも?
宝塚以来のルーラーシップは重目残りを噂されていたが+18Kで登場。やや緩い体もあってかスタートでジャンプし出遅れて後方から。直線は大外に持ち出して坂上から一直線に伸びてきたが0.3差の3着。実質スローの流れで展開も厳しかったことを考えると、やはり大跳びのこの馬には府中の広い馬場が合っているのだろう。もっとユッタリ流れるJCの方がレースはし易いので、ひと叩きして絞れる次は今日以上のパフォーマンスを見せてくれるだろう。
ダークシャドウは昨年2着ほどの勢いがなかったようだ。ローテーション、出来とも悪くなかったが、得意の府中で初めて連を外したことから残り200からの末脚にやや衰えが見え始めているようだ。JCにも登録しているようだがマイル半は少し長いような気がする。
3歳勢のカレンブラックヒルとジャスタウェイは5,6着。カレンブラックヒルは展開面で楽だったので残り100辺りまで頑張っていたが、そこから脚が鈍った所を見ると二千は若干距離が長いのかも? ジャスタウェイはフェノーメノをマークするようなレースで直線はジワジワとしたバテない脚で踏ん張っていた。こちらは距離はもちそうだが、如何せんBMSがダート血統のワイルドアゲインではスピード優先の競馬になると厳しいのでは。
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