日本ダービー 予想前の予想

前売りでは皐月賞1～3着馬を抑えてキズナがダントツの1番人気。追込み脚質の馬なのに人気し過ぎだろう。まあ、それも踏まえてダービー予想のあれやこれやを…

①ダービー前哨戦から…

ダービーに繋がる一連の東の重賞、トライアルは京成杯から皐月賞、そしてプリンシパルＳまで共同通信杯のメイケイベガスター以外全て関東馬が勝っている。一方西の重賞を連勝しているキズナだが、このタイプは過去に例がなく取捨が難しいものの京都新聞杯の勝馬でハーツクライ、インティライミとも2着で、これが最高の着順である。ただ、もっと遡れば若草Ｓ→京都新聞杯を連勝してきたアグネスフライトがダービー馬になった例はある。

→勝つのは関東馬か？　関西馬ではキズナだけが逆転の可能性？

②朝日杯、皐月賞連勝馬は…

91年のミホノブルボン、93年のナリタブライアンの2頭いるが、2頭ともダービーを勝っている。
ただ、20年前以上の事で、1996年にＮＨＫマイルが創設されクラシック、マイルの２路線化が定着してからは、朝日杯と皐月賞の連勝馬は出現していない。ロゴタイプは距離路線が確立してから初めての2歳及び3歳のＧ１連勝馬で、しかも現在4連勝中と勢いもある。

→ロゴタイプがダービー馬になれる可能性は高いかも？

③皐月賞が1分58秒台の高速決着の年は…

過去に2002年、2004年、2009年と3例ある。面白いことに皐月賞で馬券になった馬でダービーでも馬券になった馬は2002年のタニノギムレットだけである。更に皐月賞で1、2着だった馬はダービーでは掲示板にさえ載れなかった。これは展開の違いによるものだと思う。速い時計になった皐月賞は速い流れをマイラー色の濃い馬が先行して流れ込むか瞬発力で前崩れのレースを一気に差し切るかのどちらかだった。

→恐らくスローに流れると思われるダービーでは、皐月賞上位馬が苦戦するかも？

④ロゴタイプは血統面から距離に不安はないか…

ロゴタイプの父ローエングリンは3歳春こそ二千や二千二で勝鞍はあるが、重賞となると中山記念２回、マイラーズＣ２回とどう見てもマイラータイプで府中のマイル半に向いている血統ではない。マイラーズＣでレコードを出しているように中距離のスピードタイプで、府中の千八と皐月賞をレコードで勝っているロゴタイプも父のスピードを譲り受けているようだ。

片やローエングリンの父はSadler's Wells系のSingspielで、欧米ではマイル半のＧ１を勝つ馬を輩出しているが、日本ではアサクサデンエン、ライブコンサート、そしてローエングリンとマイラーしか輩出していない。時計がかかりパワーが必要な芝だと距離はもつようだが、軽く速い芝だと切味負けしてスピード持続タイプになるのでは…

母系はパドトロワのようなスプリンターからスターバレリーナのような中距離馬と様々なタイプを輩出している。父系の種牡馬の特性を引き出しているとも言えるのでは…

→距離に一抹の不安はある。スローの瞬発力勝負になると分が悪いかも？

⑤皐月賞組以外からダービー馬が出るか…

青葉賞の勝馬は２着が最高。ＮＨＫマイル組はディープスカイとキングカメハメハの２頭がダービーになっているがＮＨＫマイルを勝っていることが条件。３着だったタニノギムレットは皐月賞３着なので皐月賞組と見ていいだろう。京都新聞杯の勝馬は近年は２着が最高だが、前で記したように2000年にアグネスフライトが勝っている。シリウスシンボリやフサイチコンコルドの様にオープン特別を勝ってダービー馬になった例もある。

→キズナ、マイネルホウオウはダービー馬になれる可能性がある？　マイネルホウオウには距離不安があるが…

⑥藤沢厩舎は念願のダービーを勝てるか…

超名門厩舎でありながらダービーだけでなく牡馬クラシック無冠の藤沢厩舎だが、今年はコディーノ、フラムドグロワール、レッドレイヴンと今流行の“3本の矢”で臨む。2002年に4頭出走させシンボリクリスエスが2着でマチカネアカツキも3着、2003年には3頭出走しゼンノロブロイが2着だった。

馬券を外したことのないコディーノが一番手だろうが母系は母が京都牝馬S勝ちのハッピーパスで、叔母がシンコウラブリイではマイラー色が濃く血統からマイル半は疑問。ウィリアムズ鞍上なら前目につけると思うので、スローに流れ直線2ハロンの瞬発力勝負になれば可能性が無い訳でもない。

フラムドグロワール、レッドレイヴンは共にBMSがRoberto系。フラムドは母がオークス馬シルクプリマドンナ、レッドは叔父にグラスワンダーがいるので共に府中マイル半適性はありそうだ。とは言っても父は共にマイラー系なので、展開に恵まれないと厳しいだろう。

→念願のダービー調教師になるのは今年もお預けか？　馬券に絡んでくる馬はいると思うが…

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