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「株戦記」 春の嵐はいつまで続く?  [株]

 先週土曜日に「いつまで続く世界同時株高」でピークが近いこと指摘し上海市場に注目と書いたが、さすがに翌週に波乱が待っているとは予想もしなかった。休日明け26日の上海市場は堅調に推移し終値で3000を超えたので少なくとも今週は大丈夫かなと見ていた。ところが翌27日午前中約150ポイントの下げ、時差が1時間あるので1時過ぎにこの情報を知ったわけだが、この時点で日経平均は18100円前後で揉み合っていたので大した影響がないのかのかなと思っていた。ところが翌28日早朝、米国市場を見ると急落していたので、上海市場を確認すると8%以上の下げ。やっぱりと思いながら同じ新興国のムンバイ市場を見ると下げ基調であったがそれほどの下げではなかった。
上海での暴落が当日のインドにはほとんど影響を与えず、欧州、米国と移動するにつれ各国の事情で増幅されていったわけである。1日の日経新聞によると、上海市場では外資が規制され、時価総額の1%程度の100億ドルしか認めてないようだ。この程度の額では世界市場への直接的影響はしれているはずだが、やはり先週指摘したように高成長シンボルでの暴落は心理的な面で増幅され、世界に伝播していくということだろう。

ということで日経平均は週初こそ昨年来高値を更新しザラ場で18300円を超えたが、火曜日からの4日間で年初からの上昇分を一気に失い、昨年末の終値を割り込んでしまった。業種別ではほとんどの業種がマイナスだが、特に証券、不動産、海運などの下げがきつかった。個別にはM&A絡みで九九プラスが約35%の上昇、エネサーブが約16%の上昇、決算で黒字転換が評価されたセシールが約25%の上昇などが目立った。一方、野村HD、マネックス証券、カブドットコム証券、SBIイートレード証券などの証券会社が約13~15%の下落で際立っていた。
ソフトバンクもカリヨン証券のレポートが嫌気され売られた。会計不正問題は毎週のように湧いて出てくるので、まるで底なし沼のようである。
新興市場も日経JQ平均が27日にザラ場で2228の年初来高値をつけ、28日には年初値を割り込む水準まで売られたが、その後少し戻したものの全体的には見送りムードであった。

米国市場は上海市場の下落に耐久財受注が市場予測を大幅に下回ったことなどで悲観ムードが増幅されDOWは過去7番目の暴落幅になった。DOW、NASDAQとも年初来からの上昇分を全て失い、昨年の11月~12月の水準に戻ってしまった。DOW社の指数算出システムが出来高急増に対応できずダウンする意外な脆さも露呈してしまった。CNN Moneyの土曜日の記事に「Stocks: Worst week in 4 years」とあった。セクター別ではサブプライム住宅ローン問題の金融やデルの決算が嫌気されたテクノロジーなどの下げが目立った。
今回の米国市場の下落のきっかけを作ったのは上海市場の暴落であったが、本質は米国景気後退懸念だと思う。特に4QGDP改定値が+3.5%から+2.2%に下方修正されたこと、耐久財受注が-7.8%(市場予想は-3.0%)と予想外に悪かったことなどに加え、グリーンスパン前FRB議長が米国経済が2007年に景気後退入りする可能性があるなどと発言をしたものだから、一気に市場は利益確定売りに進んだと見ている。

今週の市場
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                   週末値       前週比
日経225       17,217         -970
日経JQ         2,169          - 50

NYDOW       12,114          -533
NASDAQ        2,368          -147
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来週の主なスケジュール
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国内
07日  2月携帯電話契約数
         1月景気動向指数
08日  2月景気ウォッチャー調査
09日  先物・オプションSQ
      1月機械受注

海外
05日  米2月ISM非製造業景気指数
06日  米1月製造業受注
07日  米地区連銀経済報告(ベージュブック)
08日  ECB理事会
09日  米2月雇用統計
      米1月貿易収支
11日  米国夏時間入り
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来週の見通しと投資スタンス
 春一番に襲われた今週の株式市場であったが、来週はメジャーSQを控えているので仕掛け的な先物売りが出て不規則な下げもあり得ると見ている。来週で落ち着くのか、それとも彼岸底に向っていくのか見極めの難しいところだ。為替は116円に突入しているし、金曜日の米国市場ではDOWが約1%、NASDAQが約1.5%下げているので週明けの東京市場は下げて始るのではないかと見ている。その後の展開も米国市場と為替次第だろう。2日のCME日経平均先物終値は16865円(-295)。
米国経済のソフトランディングが確認されるような統計なりデータなりが出てくればの期待もあるが、基本的には調整が長引くと思ったほうが良いのでは。
投資スタンスはニュートラルにして、個別銘柄に押目で買いを入れたいと考えている。個人的には7日に2月の携帯電話契約数が発表されるソフトバンクに注目している。大型量販店の売場の状況を見た限りでは販売好調のようだが…。


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