「株戦記」 円安→18000円回復か? [株]
週明けの月曜日兜町は先週に続き春の嵐、日本列島も各地で強風が吹き荒れ前途多難を思わせる一日となった。上海も下げ、欧州も続落、米国も下げ悲観ムードで火曜日の朝を迎えた。朝方こそ弱含みで始ったが、為替が円安に振れた事もありその後買い戻され、月曜日の下落幅の4割程度戻した。この日はアジア市場も上昇基調になり、欧州、米国と連鎖して上昇した。東京市場が上海発の連鎖安を止めた形になった。その後SQと為替を意識した展開となり4日続伸したが、結局週初の下げを回復できずに終えた。業種では鉄鋼、不動産、証券などが買われ、一方で銀行やハイテクは弱含みであった。
個別にはJR東日本、JR東海が上場来高値を更新した。シティグループによるTOB発表で日興CGが週間で約13%上昇した。業績大幅下方修正した日本駐車場開発が約18%、受注悪化が嫌気された大東建託が約11%下落した。尚金曜日のSQは17290円。
新興市場は低調で、特にマザーズは週初に1000を割り、翌日回復したものの出来高は水曜日から3日連続で100万株割れで閑古鳥が鳴いている。
米国市場は5日にDOW、NASDAQとも年初来安値を更新したが、火曜日以降DOW、NASDAQとも4日続伸した。セクターでは買われたのがエネルギー、売られたのが通信、公益などであった。個別にはヒューレットパッカードが高く、マイクロソフト、アルコアなどが安い。
今週の市場
===================
週末値 前週比
日経225 17,164 - 53
日経JQ 2,152 - 16
NYDOW 12,276 162
NASDAQ 2,387 19
CMEN225 17,200 335
===================
来週の主なスケジュール
=========================
国内
12日 10-12月期GDP2次速報
2月国内企業物価指数
2月対内対外証券投資
15日 会社四季報春号発売
海外
12日 米2月小売売上高
米1月企業在庫
14日 ゴールドマン・サックス決算発表
15日 2月北米半導体製造装置BBレシオ
米2月生産者物価
3月ニューヨーク連銀指数
3月フィラデルフィア連銀指数
リーマン・ブラザーズ決算発表
OPEC総会
16日 米2月消費者物価
米2月鉱工業生産
米3月ミシガン大学消費者信頼感指数
=========================
来週の見通しと投資スタンス
9日金曜日に発表された雇用統計では新規雇用者増が10万人を割ったことや予想以上にサブプライムローン問題が深刻なこともあり弱含みの展開が予想されるので、国内への影響が心配される。
国内では12日のGDP改定値が注目だが、先に発表された法人企業統計から推測すると若干速報値が上方修正される可能性が高いと見ている。また、為替も118円台になってきているので不安要因はあまり見当たらない。米国では週末にかかけて経済指標が続々と発表されるのでこちらの影響が懸念される。先週「春の嵐はいつまで続く」と書いたが、円安基調でほぼ治まり輸出主体企業の業績見通しにもポジティブに作用するので暖かい春の日差しが差し込んでくるのではないだろうか。15日には会社四季報が発売され、2008年度の見通しも出てくるので好調な業績が確認されれば予想外の堅調な展開で一気に18000円回復場面もあるのではないだろうか。
15日には北米半導体製造装置BBレシオが発表されるが、米証券会社は半導体製造装置関連銘柄について投資判断を引き上げているようなので注目していきたい。シリコンサイクルから半導体出荷額はオリンピック年にピークを迎えるのが通例で、12月、1月のBBレシオも各々1.01、1.06と改善していることもあり、2月数値が良好であれば少なくとも年末までは半導体市場の見通しは明るいと判断していいと見ている。
国内の半導体製造装置メーカー株にもようやく見直し買が入っているようだが、まだ低水準なのでアドバンテスト、東京エレクトロン、大日本スクリーンなどの購入を検討している。
極端に売られ放置されている新興市場だが「人の行く裏に道あり、花の山」の格言をあるので、売られすぎ、成長性のある銘柄を物色していきたいと思っている。
コメント 0