【株戦記】 迷わばやすむべし、相場は常にあり [株]
今週の市場
取りたてて悪材料がないのに値を崩した一週間であった。
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週末値 前週比
日経225 17,363 -121
日経JQ 2,078 - 25
NYDOW 12,612 52
NASDAQ 2,491 20
CMEN225 17,545 - 15
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週初こそ、米国雇用統計を好感し反発して始ったが、米国市場が11日に下落したことや週末にかけてオプションSQやG7を意識したことから、冴えない展開となり大きく下落した。13日の金曜日で不吉な予感がしたが、的中してしまった。オプションSQ値は17658円と予想外の高い水準であった。
新興市場は輪をかけて冴えなく、日経ジャスダック平均は週末に連日で年初来安値を更新した。
業種別では海運、保険などが上昇し、輸送用機器、ゴム製品、証券などが下落した。個別には任天堂、JR東日本などが上場来高値を更新したのが目立った。また、東芝との提携を発表した池上通信機が週間で25%の上昇、野村系の会社から投資推奨されたケンウッドが約13%の上昇した。
一方、モルガン・スタンレーが投資判断を引き下げたアルプス電気が約10%下落、興銀リースや琉球銀行なども10%前後下落した。
米国市場ではDOWが火曜日まで8連騰したが、11日にFOMC議事録でインフレ懸念が出たことから大きく下落したものの、週末にかけてマクドナルドやメルク、GEなどの好決算を受けて値を戻した。
セクター別ではエネルギー、ヘルスケアが上昇し、通信、金融が下落した。個別にはインテル、マクドナルドが上昇し、ウォルマート、ベライゾンコミュニケーションが下落した。
週末のG7ではユーロ高・円安に踏み込まず、目先は円安基調が続くと見られている。中国の人民元には柔軟性の拡大を求めたが、肝心の中国が不参加では一方通行で効果はないだろう。
来週の主なスケジュール
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国内
17日 3月消費動向調査
18日 3月日本製半導体製造装置BBレシオ
20日 5月東証1部指定銘柄発表
海外
16日 米4月住宅市場指数
17日 米3月住宅着工件数
米3月消費者物価
米3月鉱工業生産
19日 3月北米半導体製造装置BBレシオ
米3月景気先行指数
中国1-3月期GDP
22日 フランス大統領選挙第1回投票
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来週の見通しと投資スタンス
国内にはイベントがないので、ピークになる米国の決算発表(1-3月期)と経済指標に一喜一憂する相場展開になると見ている。決算の注目はテクノロジーとサブプライムローン絡みの銀行などで、17日はヤフー、インテル、18日はモトローラ、JPモルガン、19日はグーグル、ノキア、バンクオブアメリカ、メリルリンチ、20日はキャタピラー、ハネウェルなどに注目している。また、内外で半導体製造装置BBレシオが発表されるので、こちらも注目したい。
為替もG7の結果を受けて円が一段安になる可能性が高いので、輸出企業には追風になると見ている。
投資スタンスは来週も見送りである。一旦利益確定も視野に入れておきたい。日本企業の決算発表も再来週から始るので、それまでは動かないのがいいと思っている。2008年3月期の業績見通しが保守的な数字になることも予想されるのと、5月からは海外ヘッジファンドの決算もあり利益確定売りが出やすくなることから、買い出動はそれからでも良いと踏んでいる。休むも相場である。
それでも内需関連銘柄や業績変化が見込める新興市場銘柄については引続き注目して行きたいと思っている。
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