【株戦記】 ブルーマンディ、「花の山」? 「底なし沼」? [株]
今週の市場
日経平均はシティGのネガティブ決算見通しとインド市場の波乱に翻弄された。
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週末値 前週比
日経225 16,814 -517
日経JQ 1,876 - 27
NYDOW 13,522 -571
NASDAQ 2,725 - 80
CMEN225 16,460 -1,050
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野村證券のサブプライム絡みの損失計上、シティGの4Q業績悪化懸念、インド市場の急落、円高ドル安の進行など内外環境の悪化で日経平均は大幅に下落した。
全業種が下落し、特に銀行(-9.7%)、保険(-8.2%)、鉄鋼(-7.9%)、不動産(-7.7%)などの下げが目立った。
新興市場はユーセン、ミクシィの決算が好感され、IT関連銘柄が買われストップ高銘柄が続出した。
米国市場はDOWが5日続落、特にブラックマンディから20年目を迎えた金曜日に急落した。直接の要因はキャタピラーの決算発表で、住宅市場の低迷が深刻な影響を及ぼしているコメントが出たことであろう。NASDAQはインテル、グーグルなどテクノロジーセクターの決算がアナリスト予想を上回ったことから水、木と上昇したが、週末には値を崩した。
9月の半導体製造装置BBレシオは日米とも8月より下落した。特に日本のレシオは0.73と急落した。これで、日本は3ヶ月連続、米国は8ヶ月連続してレシオ=1.0を割り込んでいる。
来週の主なスケジュール
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国内
26日 9月全国消費者物価・10月東京都都区部消費者物価
9月鉱工業生産速報
海外
22日 アップル、テキサスインスツルメンツ3Q決算発表
23日 ノベラスシステムズ3Q決算発表
24日 9月中古住宅販売件数(米)
25日 9月耐久財受注(米)
9月新築住宅販売件数(米)
マイクロソフト、モトローラ3Q決算発表
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来週の展望と投資スタンス
金曜日のニューヨーク市場での急落を受けて、憂鬱な月曜日になりそうだ。為替が114円台になっていることも嫌な材料である。
米国企業の3Q決算は終盤に入り、日本企業の中間決算発表が本格化する。日経225企業の予想EPSは18日現在960円、決算発表で増額修正され史上初の1000円台が期待されている。
25日、26日に主要企業の発表が集中しているが、上期実績は既に織込み済みで下期の見通しが焦点になる。ソニー、シャープ、アドバンテストなどに特に注目している。
米国の決算では半導体関連のテキサスインスツルメンツ、ノベラスシステムズ、モトローラに注目したい。更に住宅販売関連の指標が発表されるので併せて注目したい。今週発表された住宅着工件数は9月に急速に悪化しているので、来週の販売統計の悪化の程度に注目だ。
(季節調整後、年率、前月比、%)
9月 8月 7月 前年9月比
住宅着工 -10.2 -3.2 -6.6 -30.8
住宅着工許可 -7.3 -4.8 -1.7 -25.9
投資スタンスを決める決算が発表されるので忙しい週になりそうだ。市場環境の悪さから売られている半導体製造装置銘柄を拾って行きたいと思っている。東京エレクトロンが来週も下げるなら買いたいと考えている。
また、新興市場の小型株にも注目している。年金や郵政公社などが買いを表明したこともあり需給環境が好転しているのと、IPO銘柄の初値が公募価格を上回り個人投資家のセンチメントも改善していると見られる。更に、前年の発射台が低いこともあり業績変化率も大きくなり、市場ではサプライズに捉えられ易い事もある。少なくとも年末まではこの傾向が続くのではと見ているのだが…。
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