安田記念 回顧 [競馬]
1997年のスピードワールドが3歳で3着したことはあるが、3歳馬リアルインパクトが安田記念の歴史を変えた。3歳馬にNHKマイル→安田記念と言う新たなローテーションを切り開いたことで、暮れの朝日杯FSが益々重要視されてきそうだ。
レース結果 天候; 馬場;良
--------------------------------------------------------------------
リアルインパクト 1:32.0 前半3F 33.9 - 4F 45.4
ストロングリターン クビ 上り4F 46.6 - 3F 35.0
スマイルジャック 1/2
クレバートウショウ クビ
〇 ジョーカプチーノ ハナ
--------------------------------------------------------------------
馬券 カスリもせず
予想通りシルポートがハナに立ったが戸崎のリアルインパクトが行く気を見せたのでペースを緩められなかった。ジョーカプチーノが2番手に上りリアルインパクト、クレバートウショウ、ビューティーフラッシュが続き、アパパネは中団でその後ろのインにストロングリターン、スマイルジャック、出遅れたダノンヨーヨーは後方2番手の並びとなった。
シルポートのラップは1000m57.0とややハイペース。勝負所の3分3厘から後続が差を詰めてきて直線に向いたが内を狙う馬が多く直線入口付近でゴチャついた。坂でシルポートは一杯になり、ジョーカプチーノ、リアルインパクトが並んできて、坂上から絶妙な追い出しをした戸崎のリアルインパクトが抜け出してきた。直線で大外に持ち出したスマイルジャック、インの馬群を捌いてきたストロングリターンの2頭が追ってきたが、切れないもののバテない末脚が持ち味のリアルインパクトがストロングリターンをクビ押さえてゴール。
勝ちタイムは昨年のレコードより0.3遅れたが安田記念歴代2位のタイムだが、時計の出る馬場だったので古馬のG1マイルとしては平均的な水準ではないだろうか? やや速いペースを先行して押し切ったリアルインパクトは強い競馬だったが、それにしても2歳G12着があるとはいえ3歳の1勝馬に勝たれてしまう古馬のレベルはと考えてしまう。最強世代と言われている4歳世代もマイルではダノンシャンティなど有力馬が順調さを欠いていたり、5、6歳世代は全体として弱い世代だったりするので、時代に恵まれたとも言えるかも…。
高松宮記念も8歳のキンシャサノキセキ(これも堀厩舎)が勝ったことや現4~6歳世代はスプリント・マイルG1ではエーシンフォワードのマイルCS勝ちしかないことを併せて考えると、キンシャサノキセキが引退したこともあり秋のスプリンターズSとマイルCSは3歳勢に勝たれるのでは…。グランプリボスのSt.James's Palace Stakesでの結果にもよるが、スプリント・マイル路線でもようやく真の世代交代の兆候が垣間見たような気がする。3歳世代が順調に夏を過ごし暮れには香港のスプリント・マイルG1で暴れて貰いたいものだ。
前半=中盤=後半
2011年 リアルインパクト 良 1分32秒0 33.9=23.1=35.0
2010年 ショウワモダン 良 1分31秒7 33.8=22.7=35.4
2009年 ウオッカ 良 1分33秒5 33.4=24.0=36.1
2008年 ウオッカ 良 1分32秒7 34.6=23.3=34.8
2007年 ダイワメジャー 良 1分32秒3 34.1=23.4=34.8
2006年 ブリッシュラック 良 1分32秒6 34.8=23.3=34.5
リアルインパクトは絶好のスタートからハナを伺う勢いだったが一旦下げて3番手追走。1000m57.5はNHKマイルでも平均的な流れなので楽に追いかけていたのでは? 坂下から馬なりでシルポートに並びかけ坂上からジリジリとした末脚で凌いだ。出遅れず好位先団につけられたことと平均以上の流れになり瞬発力勝負にならなかったことが勝因だと思う。切れ味勝負になりやすいG2、3では取りこぼしそうだし、上りが速くなるマイルCSは厳しいかも? だが香港の芝なら向いている脚質かも? 全兄アイルラヴァゲインのことも考えるとマイルが限界距離の可能性もあるが、バテない末脚を見ると二千まではもつかも?
2着のストロングリターンは出足鈍く後ろからの競馬。インで窮屈だったが直線坂上から前が空くと鋭い伸び脚を見せた。道中スムーズなら突き抜けていた可能性もあるが、逆に脚が溜まったのが最後の切れ味につながったとも言える。シンボリクリスエス産駒にしては切れるので母系の血が優っているのかも? エンジンのかかりが遅いので直線の長いコース向きで、血統から距離も二千あたりまでならこなせそうだ。
昨年に続き3着のスマイルジャックは出が悪く内々の後方。直線強引に大外に持ち出したが手間取り追い出しが遅れた。ゴール前の伸び脚には見所があったがG1では何かが足りないようだ。もう6歳でそう上がり目も期待できず、秋のマイルCSだと府中以上のパフォーマンスを見せられないのでG1を取るチャンスはないのでは…。
クレバートウショウもゴチャついた馬群を捌けず内ラチの狭いとこに突っ込んできて脚を余した4着だった。京王杯に続き捌きに失敗したユタカは今後も乗り続けられるのだろうか?
本命に推したビューティーフラッシュは4、5番手の好位置だったが直線追い出されても反応せず0.5差の9着。やはり高速馬場は向かないようだ。
アパパネは好位からスムーズな競馬だったが直線で弾けなかった。ブエナビスタと死闘を演じた中2週は厳しかったのかもしれないが、牡馬の一線級相手では得意のマイルでもこんなもんだろう。血統的にも伸びシロは少ないので秋は苦戦しそうだ。
リアルインパクト・・・54kgなので、対抗にしたのに馬券は取れず・・・。情けないです。
by ドリームCB750 (2011-06-10 23:43)
>ドリームCB750 さん
目の付け所がいいですね。そろそろ流れが来るころでは?
思い起こせば小生もNHKマイルで◎を打った馬でした。
すっかり忘れていてパドックでも眼中にありませんでしたわ…
by miharukoma (2011-06-11 18:13)