【株戦記】 2番底?それとも底抜け? [株]
今週の市場
米国ISM非製造業景況感指数の急落が市場のセンチメントを一変させた週であった。
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週末値 前週比
日経225 13,017 -480
日経JQ 1,527 - 22
マザーズ 602 - 35
NYDOW 12,182 -561
NASDAQ 2,304 -109
CMEN225 12,950 -850
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マイクロソフトのヤフー買収提案で週明けには急騰した市場であったが、5日米国で発表されたISM非製造業景況指数が2001年以来の41ポイント台と大幅に悪化したことで同日のDOWは380ドル安、翌日の東京市場全面安で日経平均は646円の下落となった。7日木曜日こそ反発したが、オプションSQ絡みの先物主導でザラ場で13000円を割る場面もあり、週末も3連休を控え手控えムードで終えた。オプションSQ値は13089円。
新興市場も軟調でマザーズ指数は4日続落で600ポイント割れ寸前で、指数算出以来の最安値を更新した。
業種別では食品、電力・ガスなどが上昇したが、鉄鋼、不動産、その他製造の下げが目立った。中でも鉄鋼は週間で約12.6%の下げと、新日鉄など軒並み昨年来安値を更新した。
米国市場はDOWの1週間の下げ幅がここ5年で最大となった。先週まで急ピッチで反発してきた反動が出たとも取れるが…。マイクロソフト、ヒューレットパッカードなどのテクノロジーセクターの下落が特に目立った。
寄付き前の外国証券会社の注文状況は週間で差し引き1億株の売り越しと外人の売りが加速しているような気がする。来週14日木曜日に東証から発表される2月第1週の投資部門別売買動向で確認したい。
東京エレクトロンの決算はほぼ予想通りであった。会社側からは通期上方修正の発表は無かったが、1-3月期の受注見通しは厳しく、アナリストの予測では1500億円台で10-12月期の1976億円から20%以上低下すると見ている。DRAM市況次第では更なら下振れもあるのではないかと見ているのだが。
ソフトバンクの決算もほぼ予想通りであった。1月の契約者純増数でもトップになり、これで9ヶ月連続首位。ただ、依然としてARPUの低下が続いているのは気懸かりだ。携帯電話を「インターネットマシン」化元年とした上で、アジア戦略、グーグルへの対抗意識など熱く語る孫社長はこれからも何かと話題を提供してくれそうだ。
来週の主なスケジュール
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国内
14日 10-12月期GDP一次速報
12月鉱工業生産
日銀政策決定会合(~15日)
海外
13日 01月小売売上高(米)
上海市場取引再開
14日 10-12月期ユーロ圏GDP速報
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来週の展望と投資スタンス
週末のG7財務相・中央銀行総裁会議は何らインパクトのあるものではなかった。ロイターニュースなどはメンバーを見直す時期に来ていると厳しい論評をしている。欧州から4カ国は必要なくECの代表だけにして、米、日に中国、インド、ロシアを加えたメンバーにすべきとの声も出ているようだ。
市場は成果を期待していなかったこともあり、来週の市場動向にそれ程影響を与えないと思うが、それでもマイナス要素として扱われる可能性はある。
来週も米国市場での景気後退懸念情報次第では更なる下落も予想される。特に米国で自動車販売が落込んでいるので1月の小売売上高は2ヶ月連続のマイナス予想だが、市場予想より悪い数字が出れば失望売りを浴びるような気がする。
国内では主要企業の3Q決算は峠を越し来週からは新興市場企業の決算がメインになってくる。GDPも発表されるが年率換算で約2%と高めの事前予想が下振れするようだと、13日の米国小売売上高と併せて週末に波乱が起こる可能性もあると見ている。
一方、マザーズ市場の騰落レシオは67%で、東証一部の82%に比して売られすぎなので見直される可能性が高いと見ている。
全体として2番底を探りにいく展開と見て、下がったところでは買いを入れたいと思っているが、底が抜けるのではないかとの懸念もあるので打診買い程度にして、早めの損切りで対応しようと考えている。
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10万ドル札 もちろん今は使われていません!
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