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エリザベス女王杯 回顧 [競馬]

府中で蔓延していた“スローペース症候群”が京都にも伝染したようだ。イタリア産スパークリングワインをベースにしたカクテルに酔わされたのは6万人の観衆ではなく、シャンパンの国から来たスミヨンとルメールだったかも知れない。特にスミヨンは泥酔い状態だったかも…?[soon]

      keiba_yosou27.gif            天候;[晴れ]   馬場;良
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 [1]    クィーンスプマンテ   2:13.6  前半3F 36.0 - 4F 48.3
 [2]    テイエムプリキュア   1 1/2   上り4F 48.6 - 3F 36.8
 [3] ▲ ブエナビスタ        クビ
 [4] ◎ シャラナヤ         3 1/2
 [5]    メイショウベルーガ   1/2
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馬券  どうにもなりません…[がく~(落胆した顔)]

京都大賞典の再現のような逃げになると予想したが、今日はクィーンスプマンテが何が何でもハナを切る意欲を示し先頭に立った。テイエムプリキュアは2番手に控え、3番手には早々とリトルアマポーラ、中団にジェルミナル、シャラナヤ、ブロードストリートの順で続き、後方にはカワカミプリンセス、ブエナビスタ、そして殿からミクロコスモスの並びとなった。

逃げるクィーンスプマンテの1000mは60.5とテイエムが控えたためスローペースになった。ハロン12秒台を刻みマイペースの逃げに持ち込んだ。勝負所の3角過ぎの下り坂を利用してピッチを上げて後続を引離しにかかり、追ってきたテイエムと併せ馬のような形で直線に出てきた時には、後続グループは20馬身以上後方にいた。

直線中ほどでテイエムを振り切ったクィーンスプマンテがそのまま押し切ってゴールし、最後は歩いていたテイエムプリキュアも後続馬群から抜出し3ハロン32.9の末脚で急襲してきたブエナビスタを何とかクビ退けた。

逃げた2頭は大逃げと言うほどのラップで飛ばしたわけではなく、むしろ後続集団の先頭にいたスミヨンのリトルアマポーラが後続馬群に“フタ”をした形になったことが大番狂わせを生んだ。昨年の勝馬がデンと居座ったため、後続も動くに動けずの金縛り状態に陥ったのだと思う。スミヨンのペース判断を狂わしたのはブエナビスタの強烈な末脚への恐れなのか、はたまた彼の単なる“チョンボ”なのかはわからないが、少なくとも大波乱を演出した張本人であることだけは間違いないと思う。

クィーンスプマンテとはカクテルの名前らしいが、札幌、京都で牡馬と戦って揉まれてきた事が馬を強くしたのだろう。とは言っても恵まれての勝利であることは否定しようがないと思う。それにしても小島茂厩舎は昨年の秋華賞のブラックエンブレム、プロヴィナージュでアッと言わせたが、今年もまた淀で度肝を抜くことをやらかした。栗東滞在のノウハウが一体何なのか知りたいところだが、恐らく企業秘密だと思うので無理だろう。クラブ所有馬で規約により年内で引退が決まっているようだが、ステイヤーズSで最後の大逃げを見たいものだ。

今年の日経新春杯を軽量49Kで逃げ切り大穴を開けたテイエムプリキュアだが、パラダイスクリーク産駒らしく一本調子の時計がかかる流れなら渋太さを見せる。こちらも展開に恵まれた口で、今日の実績からハンデも重くなると思うので今後のレースは厳しいものとなるだろう。

後方3番手からのブエナビスタは折り合いもついてスムーズな競馬だった。カワカミプリンセスが動いたのを見るように外を通り前に進出し、4角で離れた3番手集団の先頭に立ち、そこから凄まじい脚を使って先行2頭を捉えにかかった。が、時すでに遅しで3着がやっとであった。力のあるところは示したが、この秋の悪い流れはこのレースでも続いていたようだ。次は有馬を目標にしているようなので牡馬相手にどこまでやれるか期待もあるが、常に血統面での早熟性が付きまとうのでウオッカ、ダイワスカーレットのような超一流の牝馬に成れるかは疑問が多いような気がする。

フランスからのシャラナヤはパドックで見ると何とも小柄な馬であった。中団のインで流れに乗った競馬で、4角で外に持ち出していい脚で伸びて来たもののブエナビスタの末脚と比べれば月とスッポンくらいの差があった。遠征のハンデを考えればよく走った方だと思うが、小柄な牝馬の割には奥がありそうな気もする。母系に配合されたNashwan  Darshaanの重厚な欧州系ラインはまだまだ成長余力があるようにも思える。53Kで出られるJCでも軽視できないような気がしてきたし、レッドディザイアとの対決も楽しみになる。

1.2差の6着となったブロードストリートは流れも向かなかったが、距離もひとハロン長いような気がする。同じことは殿からの競馬で全くいい所の無かったミクロコスモスにも言えるだろう。ユタカも小回りで直線の短いところがいいようだとコメントしている。

それにしても6頭目のGⅠ馬を輩出した現5歳世代牝馬は本当に強い。各世代毎の牝馬のGⅠ勝利数と頭数をまとめると以下のようになる。

 牝馬の世代毎GⅠ勝利数と頭数(2歳GⅠ、3歳クラシックGⅠは除く)

     現3歳牝馬世代  0勝 0頭
     現4歳牝馬世代  1勝 1頭
     現5歳牝馬世代 10勝 6頭
     現6歳牝馬世代  3勝 3頭

現5歳牝馬世代はダイワスカーレット(2勝:エリザベス女王杯、有馬記念)、ウオッカ(4勝:天皇賞・秋、安田記念×2、ヴィクトリアマイル)と、この2頭で6勝もし勝利数を伸ばしているものの、他にもアストンマーチャン(スプリンターズS)、スリープレスナイト(スプリンターズS)、エイジアンウィンズ(ヴィクトリアマイル)、そして今日のクィーンスプマンテと多士済々である。特筆すべきは牡馬との混合戦でも6勝していることであろう。

それに比して現4歳牝馬世代はリトルアマポーラ(エリザベス女王杯)1頭だけだし、6歳牝馬世代はブルーメンブラット(マイルCS)、コイウタ(ヴィクトリアマイル)、フサイチパンドラ(エリザベス女王杯)の3頭で、牡馬との混合戦では両世代合せてもたった1勝だけである。

一方でレベルが高いと言われている現3歳世代は今のところ期待はずれだ。今日のレースでも掲示板に載ったのはブエナビスタ1頭だけで、牝馬クラシックGⅠでそこそこ活躍した他の3頭はGⅠでは完全に頭打ちであることを露呈してしまった。

 


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