桜花賞 回顧

桜花賞レコードでアパパネが勝ったが、前哨戦チューリップ賞の１～４着馬の着順が替わっただけの結果となった。血統面では１～３着馬は父系、母系とも非サンデー系でミスプロ系のキングカメハメハ産駒が①③④とサンデー系産駒一色だったクラシック戦線に変化の兆しを感じるのだが…

         　　　　　　　天候；　　 馬場；良
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　　△　アパパネ　　　　　　　　1:33.3　　前半3F 35.6 - 4F 47.5
　　　　 オウケンサクラ　　　　　１／２　　  上り4F 45.8 - 3F 34.4
　　〇　エーシンリターンズ　　　クビ
　　　　 ショウリュウムーン　　　１／２
　　　　 アプリコットフィズ　　　  ３／４
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馬券　サクラ散る！

予想外の逃げとなったオウケンサクラは３ハロン35.6、４ハロン47.5とスローペースに落としたが、ハロン１１秒台のラップを刻んで行った。後続を引き付けながら脚を使わせる絶妙な逃げで、残り８００からピッチを上げてコースロスのない内ラチ沿いを通り、直線では一旦外のエーシンリターンズに並ばれたものの差し返して突き放したが、最後の残り１００でアパパネの末脚に屈した。厳しいローテーションにも関わらず、スタミナのあるこの馬の特徴を活かしたアンカツのロングスパート作戦が嵌ったと思われたレースだったが…。今年に入って６戦目となるオークスは３歳牝馬にはローテーション面で過酷過ぎるような気もする。

全体として前半超スローの上り勝負になった形だが、後半４ハロンからペースが上がり長くいい脚が使える持続力の勝負になったレースである。例年中盤がハロン１２秒台にラップが落ちるが、今回は１１秒台と緩まず底力の要求されるレースになったといえるだろう。勝ちタイムは桜花賞レコードだが、９Ｒの古馬１０００万下特別１８００ｍで１分４４秒８（１６００通過は１分３２秒７）と時計の出る軽い馬場（芝カットのせいか？）だったことを考えると、特にレベルが高いタイムとは言えないと思う。

　　　　　　　　　　　　　　　　         勝ちタイム　　前半　中盤　後半
　2010年　アパパネ　　　　　　良　１分３３秒３　35.6　23.3　34.4
　2009年　ブエナビスタ　　　　良　１分３４秒０　34.9　24.2　34.9
　2008年　レジネッタ　　　　　 良　１分３４秒４　34.6　23.9　35.9
　2007年　ダイワスカーレット　良　１分３３秒７　35.7　24.1　33.9

　　　　前半：前半３ハロン　中盤：中盤２ハロン　後半：上り３ハロン

勝ったアパパネは前半かかり気味だったが外からレディアルバローザが前に出てくれたので上手い具合に折合いがついたようだ。道中３、４番手の位置で直線は強引に外に持ち出して追い込んできて残り１００でオウケンサクラを捉え一気に半馬身突き放した。母がスプリンターだったので距離面の不安があると予想で書いたが、今日のレースを見ると何ら問題ないように見えるが、前半超スローで実質残り１０００ｍのレース展開と軽い芝に助けられた可能性も幾分残るような気がする。オークスに向うようだが、さすがにマイル半ではごまかしが利かないように思うので折合い面の不安も含めて疑ってかかりたい。

３着のエーシンリターンズも３番手の外目を追走し直線では早めに抜出したが最後の叩き合いで遅れを取ってしまったが着差は0.1と僅かである。馬体がギリギリで強い調教ができない状態でこの結果であるから素質は相当のものと見ていいだろう。ＢＭＳが凱旋門賞馬キャロルハウスなので距離延長はむしろ有利で府中への輸送で馬体が細化しない限りオークスでも期待できる馬だと思う。

初めての長距離輸送で馬体細化が懸念されたアプリコットフィズだったが、何とか‐４Ｋの４２６Ｋで登場した。好スタートから押えて４番手インを追走し、直線は逃げるオウケンサクラの外に出して捉まえにかかったが脚色が同じになり差を詰められず0.3差の５着。父ジャングルポケットで母はマンハッタンカフェの全妹なのでオークスでは人気しそうだが、何となくリトルアマポーラと同じ道をたどりそうな悪い予感がするし、馬体回復に手間取る懸念もありそうだ。

本命に推したシンメイフジはスタートはスムーズだったが後方からの競馬となり、道中外々を回されて直線も外から３ハロン33.8のメンバー中最高の上りで伸びてきたが0.4差の６着。４番人気に支持されたのは意外だったが、例年なら外が伸びるのに今年は外を回した馬はことごとく馬群に沈んでいる中でのこの結果だから力のあるところは示したように思う。今日の末脚からオークスでも人気するだろうが使える脚が短いので府中では苦戦すると見たい。

オークスを展望するとアパパネ以外の掲示板組は距離不安もなく、むしろ距離延長がプラスに作用すると思われる血統なので期待できるが人気にもなりそうだ。それよりも府中に替わる事でゼンノロブロイ産駒に再度注目したいと思っている。特に出遅れて後からの競馬になったギンザボナンザは祖母がオークス馬アドラーブルなので巻返しは十分あると見ているのだが賞金面が少し厳しいかも。別路線組にはこれと言った馬が見当たらないので、今日のメンバーによる争いになりそうだ。

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