オークス 回顧 [競馬]
3年連続して阪神JF馬がオークス馬になったし、ゼンノロブロイは初年度産駒からGⅠホースを出した。ミスプロ系産駒は初めてオークスを制したことにより、牡牝三冠レースで残るは皐月賞だけになった。
天候; 馬場;稍重
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△ アパパネ 2:29.9 前半3F 35.4 - 4F 47.8
☆ サンテミリオン 同着 上り4F 49.4 - 3F 35.9
アグネスワルツ 2
アニメイトバイオ 1 1/4
△ オウケンサクラ クビ
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馬券 完璧な玉砕でした!
スローの下馬評だったがニーマルオトメが積極的にハナに立ち2番手のアグネスワルツを3、4馬身ほど引離して逃げたので、ラップは4ハロン47.8、1000が60.6と水気を含んだ馬場にしては予想外のハイペースになった。離れた3番手にショウリュウムーン、直後にギンザボナンザ、エーシンリターンズなどが続きアプリコットフィズはインの中団、アパパネは中団の後で前にサンテミリオンを見る位置で、殿からシンメイフジの並びとなった。
速かったのはここまででペースはガクンと落ちハロン13秒台が4ハロン続き、4角にかけて後続がドッと上がってきて、ようやく残り600からラップが上がった。直線に向き坂下で早めにアグネスワルツが抜出したが、その外からアパパネとサンテミリオンが迫ってきて、残り200からは外2頭のマッチレースとなった。結果はGⅠ史上初の1着同着。
8RカーネーションCが1分49秒4で例年1分47秒5~48秒0あたりで決着していることから推定すると、2400m換算で2.0~3.0以上の時計差のある馬場と考えられるので、タイムはマズマズで平均的な水準か? 3番手以下が大きく離されていた為、ショウリュウムーンなど先団にいた馬が早めに脚を使って差を縮めに行ったので末を失くし、替わりに中団から後方にいた馬が温存した末脚を直線で使い上位を占める結果となったが、その中で早めに先頭に立ち3着に粘ったアグネスワルツのバテない渋太さが光った。全体としては上りの瞬発力勝負だったが、道悪でスタミナも要求されたレースでもあったように思う。
タイム 前半=中盤=後半
2010年 アパパネ・サンテミリオン 稍 2分29秒9 47.8=52.7=49.4
2009年 ブエナビスタ 良 2分26秒1 48.5=50.2=47.4
2008年 トールポピー 稍 2分28秒8 48.7=51.5=48.6
2007年 ローブデコルテ 良 2分25秒3 47.0=50.1=48.2
2006年 カワカミプリンセス 良 2分26秒2 46.3=50.5=49.4
アパパネは血統から距離不安と見ていたが、中団やや後から外々を通り4角大外を回して直線も外から追い込んできての同着勝利だから恐れ入りましたとしか言い様がない。キングマンボ系のキングカメハメハにデピュティミニスター系なので重は鬼の部類だろうが、距離適性に優るサンテミリオンとの叩き合いを一歩も譲らなかった末脚はマイラーの脚ではないようだった。血統的には早熟性の強い組合せなので今日の所は完成度の高さで勝った可能性も残るが、距離が短縮される秋華賞での三冠達成が濃厚になってきたようにも思う。その後ブエナビスタやレッドディザイアとの戦いでは成長力の差から苦戦するかも? まず、無事に夏を越すことを願っている。
サンテミリオンは終始アパパネの前でレースを進め、直線も坂上から早めに追い出したが瞬発力に優るアパパネに一旦は交されるも、残り100からジワジワと差し返しゴールでは前に出たように見えたが首の上げ下げで結果は同着だった。フローラS組は桜花賞組には勝てないだろうと見ていたが、ゼンノロブロイ同様にこの時期急成長したようだ。切れる脚はないがバテないタイプで、時計の速くなる秋の淀の芝では上がりが速くなると苦戦するかも…。
2番手から早めに先頭にたち3着に粘ったアグネスワルツが骨折明け2戦目だったことを思うと最も強い競馬をしたように思う。2歳戦のレースを見て素質あると見込んではいたが、骨折でリタイアしたためオークスには間に合っても完調では臨めないだろうと見て「2010年 クラシック三冠馬予想」では秋華賞候補に選んだわけである。ゼンノロブロイ産駒なのでまだまだ成長しそうだし、BMSがヘクタープロテクターなので距離は二千四より二千のほうが向いているので、内回りの京都二千は先行力のあるこの馬にピッタリかも…。
桜花賞2着のオウケンサクラは予想外の中団の後目からの競馬になった。直線は4着のアニメイトバイオと併せ馬のような形で伸びてきたが0.5差の5着。時計のかかる渋った馬場は向いている血統で道中も無理なく追走できたことからもスタートが決まらなかったことが誤算だったろう。土曜日体調不良で騎乗変更のあったアンカツも万全でなかったのでは…。
本命に推したアプリコットフィズは直線内を突いて一旦2番手に上がったが、残り300からの脚はいつものようではなく0.6差の6着に敗れた。-4Kとまたまた馬体が減ってスタートで安目を売り好位が取れず、しかも力の要る重に近い馬場では小柄な牝馬にはキツイレースになったと言う事か。秋に大きく飛躍したマンハッタンカフェの一族なので、成長をジックリ待って無事に夏を越せば軽い芝になる秋華賞では期待できるのでは…。
ゼンノロブロイ産駒で期待したギンザボナンザはショウリュウムーンの直後の先行グループでレースを進めたが、直線は全くいい所がなく2.0差の10着。渋った馬場が堪えたのかもしれないが、それにしても負け過ぎで現時点では力不足と言う事だろう。
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