新潟記念 回顧

ローカル競馬も終わり今週から中央に競馬が戻ってくる。有力馬の動向が気になるが、オルフェーヴルの凱旋門賞挑戦で目が行き届いていないのか池江厩舎のオープン馬にトラブルが目立つ。ワールドエース、トーセンホマレボシのダービー3、4着馬は屈腱炎、トーセンジョーダンも裂蹄で天皇賞が危ぶまれている。

レース結果     　　　　　　　   天候；　　 馬場；良
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　◎　トランスワープ　　　　1:57.6　　前半3F 35.8 - 4F 47.9
　　　 タッチミーノット　　　  クビ　　　  上り4F 44.8 - 3F 33.1
　　　 アスカクリチャン　　　クビ
　△　エクスペディション　　ハナ
　　　 ムスカデール　　　　　クビ
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馬券　逃がした魚は大きかったぜぇ…

タッチミーノットが好スタートからハナを伺う勢いだったが、ノリが内をチラッと見てケイアイドウソジンにハナを譲り3番手につけた。そのケイアイドウソジンは2番手以下を4、5馬身引き離しての逃げになったが、1000m60.4で中盤に12秒台のラップが3ハロン続く超スローラップ。

予想以上に切れたトランスワープが中団から差し切ったレースであったが、前々の内々で運んだ馬が中盤タップリ楽をしたので末脚が衰えず、掲示板に載った馬の上り3ハロンは全て32秒台と上り3ハロンの瞬発力勝負となった。

勝ちタイムは2001年サンプレイスのレコードより0.6遅いがこのレースの歴代4位の時計である。先週の新潟2歳Ｓでもレコードが出るくらいの高速馬場だから、時計そのものはそれほど価値あるものではないが、福島、函館、小倉の同距離重賞を勝ち上がってきた馬が上位に来ていることからも調子と勢いの差が出たレースと言えるのでは…

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　               前半=中盤=後半　1000m
2012　トランスワープ　　　 良　1分57秒6　47.9=37.3=33.1　60.4
2011　ナリタクリスタル　　 良　1分59秒1　48.1=36.9=34.1　60.9
2010　ナリタクリスタル　　 良　1分58秒4　48.2=35.9=34.3　60.6
2009　ホッコーパドウシャ　良　1分59秒6　48.8=37.3=33.5　61.8
2008　アルコセニョーラ　　 良　1分57秒5　46.8=36.4=34.3　58.8
2007　ユメノシルシ　　　　  良　1分57秒8　46.2=36.1=36.5　58.1

重賞連覇してトランスワープがサマー2000シリーズチャンピオンとなった。そのトランスワープは中団のインでじっくり脚を溜めて、直線徐々に馬場のいい外に出し残り200から弾けるように伸びてきた。正直これほどの瞬発力があるとは予想だにしなかった。ブランクが長かったこともあり7歳にしてようやく本格化したようだが、次は天皇賞となるといきなりＧ１ではどうだろうか？　使ったレース数が少なく馬体はフレッシュさが残っていると思うのと、+12Kで勝ったことからもまだまだ伸びシロがあると見ていいだろう。ゆくゆくは文字通りワープしてカンパニーのようになってもらいたいもだ。芝質の違う函館と新潟の重賞を勝ったのは恐らく史上初めてだと思うが、今年の函館は洋芝にしては軽い馬場だったあたりが幸いしたのかも？　牝馬の重賞馬しか輩出していなかったファルブラヴだが、ようやく後継種牡馬候補かと思ったらセン馬なんだよなぁ…

3番手のインでピッタリと折り合って流れに乗ったタッチミーノットは、直線で先に前に出たスマートシルエットに馬体を併せて渋太く一旦先頭に立ったが、最後に外から差されてしまった。時計の速いレースに強いダンスインザダーク産駒の特徴が出ていたレースだったが、ノリが上手く乗ったのが好走要因だろう。賞金を加算できたので毎日王冠に挑戦してくると思うが、Ｇ２だとまだ力不足だと思うのだが…

アスカクリチャンも先団の内からで、直線はタッチミーノットの内に入り一旦前に出られたエクスペディションをゴール前で差し返した。スローな流れで後半3ハロンの瞬発力勝負になったのが嵌ったように見えたが、新潟4勝のコース巧者ぶりを発揮したレースと言っていいだろう。

スローを見越して前に出した競馬だったのがエクスペディション。内々の経済コースを回り直線もいい脚を使っているが、前が止まらない流れではこれが精一杯か？　ステイゴールド産駒で器用な脚が使えるので、どちらかと言うと小回りの直線の短いコース向きだと思うのだが…

トーセンラーは0.2差の7着だが、あの位置取りで外を回しては上り32.6の脚を使ってもここまでだろう。勝ち味に遅いのは使える脚が短いからだと思うので、坂の下りを利して加速できる直線平坦の京都なら欠点をカバーできるかも？

期待したトウカイパラダイスは積極的な競馬をしたが外枠でもあり終始外を回された。それに上りの瞬発力勝負はこの馬に向かなかった。暮れの中京金鯱賞に出てくれば面白いと見ているのだが…

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